【2016年12月の雑感⑤】
▲山茶花の花。私の自宅前や散歩道には山茶花の木が多く植えられています。この時期に花を咲かせてくれる数少ない花ですね。これは散歩道の桜並木の傍に植えられている山茶花の花です。花言葉は「困難に打ち克つ」「ひたむきさ」です。「理想の恋」というのもありました。
大晦日に想うこと
■2016年も過ぎてしまえば早いものだと感じます。今年は1月7日に下血してもうだめかと暗澹たる気持ちになってはじまりました。内視鏡検査の結果、虚血性大腸炎と診断されましたが幸いにも軽症でした。抗がん剤の副作用だったかもしれません。
●半年近く飲んでいた抗がん剤が停止になりしばらくは楽に過ごせるようになりました。ですが手術以来の排泄障害が気になって、日々日記を付けながらも内容は排便に関することばかりになりました。
●年賀状を観た知人から数件のお見舞いの電話と手紙をいただきました。8割の方がご自分も何らかの病気に罹っておられました。ご自身の体験からのアドバイスや励ましの言葉をいただきました。ありがたいことです。
●中でも元部下だった方からの癌体験による助言、「免疫力の向上」が大切ですよという言葉に勇気づけられました。医者は警察と同じでことが起こった時に対処してくれますが、予防法は教えてくれません。検査はしてくれますが病気が発生しないための処方箋はありませんね。
●私はもともと自力重視の考え方が強い方なので、自分でできる範囲の努力はすると決めていました。免疫力を向上するには、おそらく「食事」「運動」「睡眠」という生きる上での3大基本機能を改善することだと思いました。
●そのうえで、心の持ち方を前向きにすることを天風会修練で学んでいましたので、朝の散歩時に「力の誦句」を、声を出さずに唱えました。『私は力だ!力の結晶だ!何ものにも打ち克つ力の結晶だ、だから何ものにも負けないのだ、病にも、運命にも、否あらゆるすべてのものに打ち勝つ力だ、そうだ!強い、強い力の結晶だ!』唱えると自然と下っ腹に力が籠ります。
●食事、運動、睡眠のそれぞれに具体策と目標設定をしました。手段と目標の前後関係は理屈では目標が先ですが実際には手段と一体です。仕事の場合も同じでしょう。仕事の場合は数値目標が上から与えられるのでそれから手段を考えることが多いのですが、自分が主体となってビジネスを始めれば手段と目標はほぼ同時に考えるものだということが実感できます。
●私のこの場合の『目的は』生き抜くことであり、そのために「免疫力を向上」することです。これで目的と目標・手段の関係に筋道がとおります。あとは仕事の基本でもある『5W2H』を駆使して、時間軸、費用、手段の量×質を考えれば良いのです。
●今年を振り返ると、食事は家内の努力で体に良いものを調理してくれました。負担が大きいので、朝食と昼食は極力自分で調達しました。酒は断ちました。医者は少しぐらい飲んでいいんですよ、と言ってくれますが別に欲しいとは思わなかったのです。(自分の体力以上に無理して飲んできたのがいけなかったと思っています)
●運動は毎朝、6時起床6時20分出発、6時30分から公園でラジオ体操、その後10分間のストレッチ運動、そして15分の散歩を365日続けました。雨の日も傘をさして出かけました。
●さらに午前中を中心にスーパーマーケットへの買い物をほぼ毎日、60分から120分かけて行いました。パンと牛乳、大根や玉ねぎ、じゃがいもなど重いものは私の担当にしました。なんの目的もなく散歩するのは苦手なんですね。途中は携帯電話の音楽プレーヤーで愉しんでいます。
●睡眠は午後10時に床に入り、読書後の10時半に消灯、午前6時起床ですが、途中に1~2回目が覚めます。(笑)睡眠不足と感じた時は昼食後に20分ぐらい昼寝をするように心がけました。
●後の時間は読書、テレビ鑑賞(レンタルDVD、BDを含む)でゆったりする時間が多かったですね。春夏シーズンはプロ野球がありました。2か月に1回は15日間の大相撲、毎週末には競馬中継というように愉しみが絶えることはありません。
●決めた目標で守れなかったことがひとつ。それはお菓子を食べないということです。糖分はがんの栄養剤という情報を目にしていました。「菓子より果物」という戒めもトイレに貼っていますが、ついつい口にしてしまいます。これは来年どう克服するかが課題です。
●お菓子のせいかどうかわかりませんが、比較的安定していた体調も8月の検査で肺への転移の疑いを告げられました。まだ影が小さいので11月に再検査しましょうということでした。ところが11月3日の祭日のころに睾丸に痛みを覚えました。えらく腫れているので病院の泌尿器科へ行くと即入院をせよとのこと。
●9日間の入院で1日9時間の点滴を受けました。ところが薬が強すぎて下痢を起こしてしまい苦しい入院生活となりました。その間に担当の外科医がベッドまで来て11月の検査の結果、肺の影が大きくなっているので先端医療センターでPET検査を受けるように言われました。
●医師の忠告に従い検査を受けましたが「疑惑の判定」のまま年を越すことになりました。来年1月の20日ごろには再度CT検査をします。それまでは治療はありません。
●私としては排泄障害も徐々に改善されてきていますし、体調も悪くなく、体重も55キロから57キロまで戻ってきました。体の中から力が漲ることを感じる日もあります。きっと良い方向に向かっていると思っています。
●ですが、「がんはしぶといよ」という今は亡き先輩の言葉が耳に残っています。
油断はできませんが少なくとも年末は普通の暮らしができています。今朝も6時半からのラジオ体操とストレッチをしました。今は家内の忠告もあり自宅前で行っています。(約2か月たちました)
●体操の後のラジオで俳優の仲代達矢さんがサタデーエッセイとしてお話をされていました。12月で御年84歳になられた仲代さんは現在も現役です。今年を振り返りながら、来年は新たな役に「挑戦の年」だとおっしゃっていました。
●ベテランになった自分に必要なのは「新鮮さ」だとのこと。素晴らしい意気込みです。感心はするけれども自分はどうなのかと自問自答してみて、そう簡単に挑戦とはいかないなと思ってしまいます。
●私は私の課題、「生き抜くこと」「免疫力を付ける」という目的に向かってできることをやり切る、できない弱さを克服するということに臨みたいと思います。挑戦というほどのことではありません。(笑)
■今読んでいる本は、「昭和史裁判」半藤一利、加藤陽子著(文春文庫)と「元気な日本論」橋爪大三郎、大澤真幸著(講談社現代新書)です。いずれも日本の歴史が素材です。とても面白く、私の脳には刺激的です。
●続いて「アホは神の望み」村上和雄著(サンマーク出版)、「衝天の剣」、「回天の剣」<島津義弘伝上・下>天野純希著(角川春樹事務所)が待機しています。
そうそう「戦争と人間」第3部<劫火の狩人>9巻からも読み始めねばなりません。(入院中に第2部<髑髏の舞踏>全5巻を読んでしまいました)
●DVDレンタルは「沈まぬ太陽」10巻が待っています。米国ドラマ「ハウスオブカード」はシーズン3、4まで観ました。「ホームランド」はシーズン5まで観ました。「ダウントンアビー」はNHKでシーズン5がTV放送されている途中です。
●12月29日には購入予約していたBDの「ブレイキングバッド」全6シーズン(実際は5シーズン)のセットが届きました。特典BD付きの完全版です。春までかかってじっくり観ます。そうそう「真田丸」総集編、「ホームランドシーズン4」のテレビ録画もしました。これも観なくては。
●韓流時代劇も殆ど観ましたが再放送が多いので時々観ます。なんともはや好奇心が旺盛です。(笑)あとは遠くに出かけられるようになりたいものです。もう旅行はしたいと思いませんが、少しは出歩けるようにしたいですね。
ではみなさまどうぞ良い年をお迎えください。<完>
- 登録日時
- 2016/12/31(土) 12:29