【2017年1月の雑感②】
▲新年に知人からいただいたシカゴのサンセットの写真です。美しいですね。しばし見とれました。1月は花が少なくて手ごろな写真がありません。近所の造園で散歩がてらに撮影してこようかと思っています。乞うご期待(笑)
相撲は難しいが愉しみだ
■1月17日(火)は久しぶりに病院で採血とCT検査を受けました。終わった直後に病院備え付けの血圧計で測定したところ、上が148、下が76、脈拍76と出ました。普段は上が130以下なので少し驚きました。
●要因は分かりませんが、おそらく緊張したためではないのでしょうか。自分では平常心のつもりですが、少しは転移の懸念があるから気になったのかもしれません。
人の体調や心理状態は常に同じ状態だとは限らないのですからね。
■検査結果は来週なのであと1週間は穏やかに過ごそうと思い直しました。人の体調や心理状態が一定ではないと思った時に、大相撲初場所の力士たちの動向に想いを馳せました。
●大相撲観戦は今や私の愉しみのひとつです。場所中15日間は夕方4時半ごろから6時までテレビ桟敷をあたためます。今場所はすでに11日目です。贔屓の稀勢の里関が頑張っています。初優勝も夢ではなくなってきました。ですが彼は安心できない力士です。(笑)
●前半5日間は安心できる強い相撲でしたが、中盤の5日間は受け身の拙い相撲になってきています。月曜の9日目には今場所カド番ながら不調な琴奨菊にあっさり負けてしまいました。彼は琴奨菊が苦手なのです。通算の対戦では負け越していますし、稽古場でも負け越すそうです。
●真っ向勝負では琴奨菊に気圧されるのでしょう。ちょっと体を開いて投げを打てば転がるのに、かれはまともに受けて腰高で受け身になります。まわしは取れず、脇も甘くなりがちです。
●稀勢の里は相手との距離を置いて攻めるのではなく体を寄せて寄るのが強みですから、琴奨菊のような体力と馬力のある力士には圧力負けをするんですね。他の平幕力士や昨日の豪栄道の様に間隔をとって開いて投げる、引き落とす、叩くと琴奨菊は簡単に前に落ちるんですが、そういう稽古はしていないのでしょう。
●それに琴奨菊戦の取組前に見せた不思議な表情が気になります。心の動揺を鎮めるためか妙に目を細めて、眠そうな顔をします。晩年の貴乃花もそういう顔をした記憶があります。数場所前の薄ら笑いとか今場所の眠たげな顔は気に入りません。これがひどいと負ける気がします。現に負けています。(笑)
●平常心を保つのは難しいのでしょうか。もっと普通の闘志あふれる顔をしてもらいたいですね。他の力士は冷静な顔か闘志あふれる顔です。稀勢の里には天風先生のクンバハカ体勢を教えたいくらいです。そうすれば落ち着きます。(笑)
■そういえば琴奨菊もだらしないですね。1年前の初場所は10年ぶりに日本人力士が優勝という栄誉に輝きながら1年で大関陥落寸前の状態です。体調もこころも万全ではないのでしょうね。奮起が望まれます。
●白鵬も完全じゃないですし、鶴竜に至っては10日目で5勝5敗の体たらくです。(11日目から休場してしまいました)初日からの寒波襲来(正月は暖かかった)で体調に影響があったかもしれません。年中裸で過ごす力士とはいえ外気温が体に与える影響とは無縁ではないかと思います。
●それと勝負の世界ですから必ず勝ち負けがあります。とりわけ相撲には引き分けがありません。白黒がはっきりします。さらに八百長疑惑以降の粛正からガチンコ勝負が当たり前になりました。
●ここ数場所で台頭してくる力士の一発勝負での強さを上位陣は撃破するのも大変でしょう。今場所も玉鷲、荒鷲、御嶽海、高安など下位力士が横綱・大関を打ち破っています。稽古場では歯が立たない上位にも、本番では一味違った相撲を見せるのも大相撲の魅力のひとつです。
●総じて力士の体が大きくなって150キロ以上ないと上位で活躍し続けるのが困難になってきました。かといって200キロでは重すぎます。ベターなのは170から180キロでしょうか。でも怪我をするリスクは増えています。体重増加は特に膝を痛めやすいのですね。
●照ノ富士や遠藤が膝のけがで悩まされています。本当は150から160キロぐらいがベストではないでしょうか?ですが日馬富士や鶴竜はやや軽量を衝かれることがあります。これも難しいところです。
●ですから横綱・大関も毎場所連続して好成績を残すのは至難の技となりつつあります。この10年ほどの白鵬の強さは無類のものだったですね。素晴らしい横綱です。その白鵬に陰りが見え始めたのですから稀勢の里と若手には大チャンス到来です。
●とりわけ稀勢の里は今年が横綱昇進への最後のチャンスでしょう。もしなっても短命になるかもしれませんが。今30歳の稀勢の里、大関のままなら3から5年は大丈夫ですが、横綱だと2から3年が限界かもしれません。
●ですが、この世界に入ったからには最高位の横綱になることが目的のはずです。亡くなった師匠の隆の里(元横綱)の鳴戸親方の秘蔵っ子でした。真っ向勝負のガチンコだった稀勢の里にはここ一番に臨んでの「平常心の壁」を克服して、目的に向かってまずは初優勝をしてもらいたいものです。
●相撲の難しさは①体調の維持。相撲取りは風邪をひかないといいますが、けがで痛めたところは気温が響くと思います。②一発勝負でも動じない相撲の強さ。こころの平常心の保持。➂体重の差を克服する技とスピードに磨きをかけること。心技体の充実で安定した力を発揮することの難しさに挑戦してもらいたいものです。
●これからの大相撲は、しばらくは長く続いた白鵬時代から群雄割拠の時代になるでしょう。そして再び強い横綱が現れるまで下剋上が盛んな戦国時代になると思われます。相撲は難しいですが面白い時代になったと言えます。<完>
■この記事は一昨日書きました。今朝校正してアップしようとしています。昨日、稀勢の里は遠藤戦でひやひや相撲をかろうじて勝ち抜きました。観ている私の血圧も上昇したようです。しばらく顔が火照ってしまいました。(笑)、今場所NHKの相撲解説を休んでおられる北の富士さんの心臓は大丈夫でしょうか、優勝して安心させてあげてください。(稀勢の里を横綱にする会の会長を名乗っておられますから。)早く元気に復帰されないと舞の海さんも元気がありません。
- 登録日時
- 2017/01/19(木) 09:43