姫野友美著 『女はなぜ突然怒り出すのか?』 (角川書店)を紹介します。
■男性脳と女性脳という言葉は「話を聴かない男、地図が読めない女」の著者らが発表したものです。女性の85~90%は女性脳のウエイトが高く、男性の90%は男性脳のウエイトが高いそうです。
携帯電話販売においては、圧倒的に女性スタッフが多いので、ここでは医学博士の姫野友美さんが男性向けに書かれた著書を参考に、女性への適切な対応をするための配慮すべき要素をまとめてみました。
■まず「女性脳」の特長からまとめてみましょう。
脳には左脳、右脳があることはご存知ですね。この2つの脳をつないでいるのが「脳梁」といわれるものです。この脳梁の太さが女性のほうが男性より太いという特長があります。これが太いと左右の脳の働きの交流がしやすくなります。左脳は論理的で話をする脳で興奮脳です。右脳は感情的で聞く脳で沈静脳です。この左右の交流が男性より女性の方がしやすいことで女性の特性が見られるのです。
■女性脳がもたらす女性独自の行動特性を、女性と一緒に仕事をする男性が知っておくことは両者の良好な関係づくりに役立つでしょう。
以下の9つの特性を参考にご自身のいままでの言動を振り返っていただき、修正すべきは修正していただければと思います。
■女性脳を有する女性の行動の特長
1、おしゃべり好きで、長い話が苦にならない。
【理由】脳梁が太いので、左右の脳の交流がしやすく「言語能力」が発達している。→子供の頃から女の子のほうが早く言葉を覚える。
2、会話に共感を求める。(男性は会話に論理性や結論、解決を求める)
【理由】脳の構造が他者との共感に反応しやすいようにできている。昔から女はおんな同士の横のつながりの中で生き抜いてきた。
【対応】「大変だったね」「その気持ちわかるよ」と感情面を受容する。
3、現実的である。(男は夢想しやすい。風呂敷を広げ、ロマン等と言う)
【理由】子供を生み、育てる性である。今を生き抜くことに価値観がある。
4、選ぶことは苦手である。選ぶより選ばれたいと思っている。
【理由】基本的に欲張りなため一つに絞れない。全部欲しいのである。人間のみ、オスがメスを選ぶという行動特性がある。女性は
選ばれる性である。化粧するのも選ばれるためである。
5、欲張りである。→見栄や虚栄心が強い→他人を羨む→足を引っ張る。
【理由】欲求を満たすことで快感を得る脳の回路が発達している。
6、他人が自分に対して下す評価を常に気にかけている。他人から褒められることを欲している。
【理由】集団の中で自分の立場を維持すべく、脳の自己評価に対する回路を発達させてきた。→小さい頃から良い子に振舞う習慣が身についている。
【対応】①存在自体を肯定する言葉
「君がいてくれて本当に助かるよ」「君がいてくれてよかった」
②容貌を褒めるか、気づいてあげる。
「今日はなんとなく決まっているね」「その服とても似合っているよ」「君の笑顔は最高だね」
7、同時に複数のことができる。(男は1つに集中する)
【理由】右脳と左脳の連絡がよく、脳の広い領域を使えるからである。
【対応】たくさんの情報を収集したり処理したりする仕事には大きな力を発揮するが、ひとつのことをとことん深めるようなことにはあまり向かないことを承知しておく。
8、女同士はお互いに足を引っ張り合う。
【理由】女同士のコミュニティにおいては「みんなヨコ並び」が原則。「みんな同じじゃない」という共感のもとに成立している。
9、女性に対して配慮すべきこと。
①常に体調が悪くなりやすい。冷え性、頻尿、膀胱炎、便秘、頭痛、貧血、立ちくらみなど
②生理
③ストレス耐性(些細な事にくよくよしやすい)
セクハラに対する見識(特に言葉)
■女性と良好な関係を築くための重要なスキル
それは【 聴く技術 】です。
聴くという行為には
①受 容 → 相手の言いたいことを聴く
②共 感 → 相手の気持ち、立場の理解
③支 持 → 相手をサポート(言いたいことを要約し、確認する
などの行為→明確化)
④保 証 → 相手の不安を取り除くための勇気付け
⑤説 得 → 相手の理性、感情に働きかける
④⑤については著者は言及していないので筆者が補筆しました。
- 登録日時
- 2008/03/05(水) 00:12