【今月のビジネスクイズ②】
ドラッカー教授の教え<1>
■ 前回の解答は②、⑤、⑥の順番で次点が④でした。理由はこの製品の対象顧客が『主婦』であることです。この製品は子供のイベント撮影に適した機能が多く搭載されているそうです。日本では「子供の成長記録を残す」という使い方多いというのがSONYの製品開発の基本コンセプトになっています。
● 使う対象は子供を持った主婦、その主な使い道は子供の成長記録という設定です。そこで重視された機能は①運動会では徒競走や騎馬戦など広い範囲を撮影するための広角レンズを搭載している。②次点ですが、暗いところでも綺麗に撮れるセンサーにより、誕生会でケーキのロウソクを吹き消すシーンなどでも顔をはっきり撮ることができることが選ばれる理由になりました。
● ③女性が対象ですから「小型・軽量」は重要な選択肢になりました。しかも④長時間の撮影でも手振れが防止される機能は説得力があります。
● このように、対象となる顧客を絞込み、その対象が求めるメリットについて具体的に利用シーンを想定して明らかにする。それをわかりやすく伝える、店頭でデモンストレーションを行なうことで納得を引き出すというやり方で顧客の支持を得ました。
● 実際に購入された顧客がこの製品を使ってそのメリットを体感されれば、本当の顧客満足が実現できます。それによって口コミで広がる可能性もあるわけです。これからクリスマス、お正月、冬休み、春の行楽・旅行などビデオムービーの利用機会は増えます。それが普及した大画面液晶テレビで再生されるということは容易に想像できます。
● 今回のクイズからは、①対象客を絞込み ②その顧客が求めるメリットを具体的にする ③そのメリットをわかりやすく伝える ④その結果、顧客満足を実現する ⑤その後の用途を想定する ⑥口コミを期待するなどのマーケティング上の学びが可能です。
■ 今回からはドラッカー教授をとりあげましょう。2010年の最も売れた本にあの岩崎夏海氏著の通称「もしドラ」がなったそうです。私が本欄で紹介したころはこんなに売れるとは思いませんでした。実売は120万部を越え、発行部数170万部だとテレビで紹介されていました。来春にはNHKでアニメによる放送がされるそうです。凄いですね。
● 写真のようにいくつかの雑誌でも特集が繰り返されています。それらをヒントにクイズを創ってみました。頭の体操にお使い下さい。
● Q1:次の言葉のうちドラッカー教授が言ったとされているものを選び、その意味するところを短く書いて下さい。
①企業の目的は利益の追求である。
②企業の目的は顧客の創造である。
③企業の目的は事業の成長・発展である。
● Q2:ドラッカー教授は、企業には2つの基本的な機能があると言いました。その2つとは次のどれとどれでしょう?意味を短くまとめて下さい。
①マーケティングとイノベーションである。
②リサーチとデベロップメントである。
③ストラテジーとマネジメントである。
● Q3:次もドラッカー教授が言った言葉です。どれが正確なのでしょうか?
その意味するところも短くまとめてみましょう。
①組織は戦略に従う。
②戦略は組織に従う。
③戦略は顧客に従う。
■ 次回もドラッカー教授の教え<2>のクイズをお届けいたします。17日(金)の予定です。お楽しみに!
- 登録日時
- 2010/12/10(金) 09:12