▲ 7月19日(火)朝の同じ新聞に掲載されていた広告です。どちらが魅力的か一目でわかりますね。でも結果として両方共効果はあったと思います。
【今月のトピックス④】
なでしこジャパン優勝報道 やぶにらみ:その2
■ 「なでしこジャパン」の佐々木監督や選手が菅総理、石原都知事を表敬訪問し、優勝を報告しているシーンがTVニュースで流れました。編集され一部しか報道されていないせいかもしれませんが、2人の政治家とも他人の話を聴くのが苦手だなという感想を持ちました。
● ご両人とも悪気はないでしょうが、間を持て余すのか一方的に喋る時間が長いのです。石原都知事にいたっては「なでしこ」の味方の立場なのですが、自説やぼやきをまくしたてるものですからその場の空気が固くなっています。
● 2人ともなぜ「質問をしてあげて」「ゆっくり聴いて」それから「労をねぎらい、褒め、感謝や感想を述べ」「支援を約束される」ことをされないのか?優しさや思いやり、懐の大きさ、深さが感じられないのですね。他山の石としましょう。
■ 最後まであきらめないで頑張るという勇気をもらった、という主旨の感想が多かったですね。結果をみればそうですが、われわれの日常では結果が出せないから途中であきらめることが多いのではないでしょうか。
● 大事なのは目標達成まで、期限を決めて、創意工夫、技術の向上を怠らないという「努力の積み重ね」が、いざ本番で「火事場のバカ力を生み出す」こともあるのだと解釈すべきでしょう。
● また「あきらめたほうが良い場合」もあるということも学ぶべきです。あきらめないで失敗したことは何度も経験しました。それにはあきらめるための「判断基準」を持っておくべきです。
● 私の場合、今までの自分の人生でこの「判断基準」を持たなかったことを反省しています。「判断基準」を考えるということがとても重要だと思います。ビジネスでも新規事業などはあらかじめ撤退の判断基準を作っておくことが必要です。(これは意外とされません。これから新しいことを始めるのに縁起でもないという意見などで消されることが多いのです)
■ フィーバーは一時的なもの、人の噂も75日と言います。3年前の北京オリンピックで日本女子ソフトボールチームがアメリカを破って金メダルに輝きました。いまは殆どの人が思い出しません。
● 7月18日、同じ日にカナダでソフトボールのカナダ杯決勝が行なわれました。あの上野由岐子選手がアメリカを完封して優勝しました。健在です。こういう時に同じ女子チームとして取り上げて欲しいものです。なでしこジャパンは来年のロンドンオリンピックという目標がありますが、ソフトボールは正式種目からはずされたままです。
● 両競技とも日本女子の強さを世界に知らしめたものです。しかし国としての支援は不十分で、これから本格的に育てる仕組みや資金援助が求められます。ここから再度出発して強化しないと、中国女子サッカーの二の舞を踏むことになるでしょう。そこに目が向けられるよう応援しましょう。
■ あいかわらずサッカー以外の質問や選手達のプライベートを暴く一部のマスコミの仕事ぶりにはあきれます。
● そういえばなぜ女子サッカーでは、戦術システムの解説などがないのでしょう?男子なら必ず分析が入って科学的な反省がされたものです。今回はまだそういう番組は見ておらず、結果と選手の気持ちやプライベートへの踏み込みが多いようです。(野球の男女の差と同じような扱いです。力量の差は明白なのはわかりますが・・・)
● 解説する人がいないのでしょうか?松木さんや中西さんも出てきますが、日頃から注目していないせいか、佐々木監督とも交流がなく気の利いたコメントがありません。TBSによく出ているOGの大竹七未さんはその美貌とファッションに注目してしまい、なぜ勝てたのかというプロセスの分析が聞き取れませんでした。(笑)
● NHK-BSを見れば期待に応えてくれているのかもしれませんが、生憎民放ばかりウォッチングしていましたので気がつきませんでした。
● ところが24日の日曜朝の「サンデーモーニング」で解説の中西さんが短時間ですが見事な説明をしてくれました。同点ゴールの反対側からの決定的瞬間の写真も見せてくれたじゃないですか。あのセットプレーは宮間、沢両選手がいつも練習している伝家の宝刀だというのもわかりました。(過去の事例も見せてくれました‐中西さん天晴れです)
● 1点目の宮間選手の動きの意味もわかりました。PKの海堀選手のファインセーブも取り上げて賞賛してくれました。しかし、熊谷選手の決勝FKは映像だけでノーコメントです。あれを褒めなきゃ中西さん。(喝だ!)
● 8月後半には「Aマッチ」が検討されています。9月からオリンピックの予選ですから全日本チーム「なでしこジャパン」は注目されるでしょうが、各クラブチームの戦いは前途多難だと思います。しっかり息の長い応援をしましょう。(昨日24日は各地区のリーグ戦が大盛況だったようです)
■「なでしこジャパン」の活躍に便乗した商魂の発揮は頼もしいと思います。
テレビでいくつか紹介されていました。こういうチャンスは一過性ですから早くやったほうがいいでしょう。しかし目的は本業のお客様にリピートしていただき買上機会を増やすとか、買上点数の拡大につなげるものでなければならないでしょう。
● なでしこの花が花束に添えられることが多いそうです。花言葉は「純愛」「勇敢」「大胆」だそうです。いいですね。優勝Tシャツ、なでしこ公式スーツなどが品切れ(通販で5万円ぐらいで売られるそうです)、居酒屋のなでしこセット(「サワー」と日本酒「北の誉」)、五輪に向けた応援ネイルなどが話題に取り上げられています。どんどんやってほしいですね。
■ 先週、指揮者佐渡裕さんがプロデュースのオペレッタ「こうもり」を見てきました。8日間の公演が全て売り切れの人気だそうです。(24日が千秋楽)狂言回し役の桂ざこば師匠がアドリブで「なでしこジャパン凄いですな」と言うと会場は万雷の拍手でした。それだけ共感を呼んだ出来事なんですね。
● 私たちは東日本大震災でダメージを受けました。ですが多くの国民に生き方を考えさせるきっかけになったと思います。そこにこの「なでしこジャパン」の快挙です。ポジティブな気分にさせてくれました。ですが、感情は移ろいやすいものです。これを活かすも活かさないも具体的な目標と行動につなげないと「観劇をして感激したな」で終わってしまいます。
●「 なでしこジャパン」の優勝をひときわ感激していたスポーツ選手にゴルフの宮里藍選手がいました。彼女は「自分も勇気をもらったので頑張らねば」とコメントしていました。そして昨日までフランスで開催中の米ツアー「エビアン・マスターズ」で見事優勝しました。有言実行の人です。写真ですが、涙を流すのではなくとびっきりの藍ちゃんスマイルです。プロはこうでなくては。
(その後のニュースで英語のスピーチでは涙ぐんだそうです。)
● 読者の皆様も私もそれぞれの分野でこの出来事をプラスに活用し、自分にとっての快挙につなげたいですね。小さな世界で・・・みんなひたむきに頑張りましょう!<完>
- 登録日時
- 2011/07/25(月) 10:48