【今月のトピックス①】
日本の近現代史から【戦争を考える】機会を!
● 8月15日は【終戦記念日】です。なぜ敗戦記念日ではないのでしょうか?戦争の敗戦に記念日は似つかわしくないからでしょうか?
● 終戦から66年、その後、わが国は戦争をしていません。この戦争の無い時代はいつまで続けられるでしょうか?徳川時代は約265年間大きな戦争が無かった時代です。それが1868年、明治元年の戊辰戦争から1945年の太平洋戦争終結まで77年間は戦争のある時代でした。
● 戦争の無い66年が100年、200年と続けられるでしょうか?その先にはまた戦争をする時代が来るのでしょうか?個人的には原康史著「激録日本大戦争」東京スポーツ新聞社刊(私はこの偏った本が好きです‐笑)を読めば、人間は戦争を繰り返すように思えます。
● そんなことを考えていると、7月31日の朝日新聞読書欄に佐藤優氏が若い人に勧める本が3冊紹介されていました。歴史を再発見するために読みましょうということですが、推薦理由に『「なぜこういうことが起きたのか」という問題意識を持つこと、その問いに対して真剣に考えることが東日本大震災で傷ついて弱くなった社会を強化し、未来の日本をつくるためにとても大切です。』とありました。
● 同感です。「なぜ」と問いをたて、その理由を調べ、考えることが仕事を含め日常、生きていくうえで重要な能力だと思います。
● そこで佐藤氏が推薦される読書だけでなく、受信料を払っているNHKのテレビ番組も活用して、近現代の戦争を考えてみてはいかがでしょう?
● 以下、私の推薦です。
① 佐藤氏も推薦されている新書本:「謎解き日本近現代史」野島博之著、講談社現代新書 735円
②「科学的とはどういう意味か」森博嗣著、幻冬舎新書 800円
この2冊は歴史を学ぶだけでなく、本を読んで学ぶことの意味について著者の意見を知ることができます。私には参考になりました。
③ NHK教育テレビ:毎週火曜日、午後10時からの放送「さかのぼり日本史」の再放送、「とめられなかった戦争」です。今年5月に放送されました。あの加藤陽子先生が解説です。先週から再放送が始まったのですが、今回はテキストが発売されました。NHK出版:1000円、ぜひご覧ください。
④ 佐藤氏が紹介されている五味川純平著「人間の條件」全3巻:岩波現代文庫、私も17歳の時に初めて河出書房版で読み、その後30代で三一書房の新書で読み、50代で三一書房のハードカバーを古書店で見つけて3回目を読みました。
今回はNHK BSプレミアムで8月15日から20日までの6日間で小林正樹監督、仲代達矢、新珠三千代主演の映画、全6部が放映されます。放送予定は以下のとおりです。
人間の條件 6夜連続放送
8月15日(月)午後9:00~10:55「人間の條件 第一部 純愛篇」
8月16日(火)午後9:00~10:47 「人間の條件 第二部 激怒篇」
8月17日(水)午後9:00~10:53 「人間の條件 第三部 望郷篇」
8月18日(木)午後9:00~10:26「人間の條件 第四部 戦雲篇」
8月19日(金)午後10:00~11:41「人間の條件 第五部 死の脱出」
8月20日(土)午後10:00~11:51「人間の條件 第六部 曠野の彷徨」
モノクロ映画ですがぜひご覧ください。私は20歳過ぎだったと思います。当時、友人と全12時間一挙上映というのを映画館で観て全く疲れなかった記憶があります。その後はビデオを購入して観ました。今回3度目になります。60歳を越えて何を感じ、何を考えるでしょうか?楽しみです。
● 今年は、「危機のときの対応」や「原子力発電について」、そして「戦争について」と今まで本格的に考えなかったことを考えさせられることになりました。
考えるヒントはここにあげました本や映像作品にたくさんあります。
● 夏休みにぜひ何かひとつでもチャレンジしてみてください。暑さも忘れてしまうでしょう。<完>
- 登録日時
- 2011/08/08(月) 11:11