▲夏の花 ヤマユリ 花言葉は「人生の楽しみ」「飾らない愛」
【8月のトピックス③】
ロンドンオリンピック選手たちの名言集
● 真夏の祭典ロンドンオリンピックが閉幕しました。最後の最後に日本男子が頑張り、ボクシングミドル級で村田諒太選手とレスリングフリースタイル66キロ級で米満達弘選手が金メダルを獲得してくれました。
● 両試合とも決勝戦は真夜中でなかったのでテレビ観戦しました。特に米満選手は鮮やかな勝利でしたね。今大会は女子の活躍が目立ち、男子は体操の内村選手のみが金メダルで、格闘技型の競技では金はダメかと思っていただけに喜びもひとしおです。
● 他にも終盤では女子サッカーのなでしこジャパンの決勝戦の好勝負、バレー女子の銅メダルは見事です。特にバレーは準々決勝の中国戦は手に汗を握る好勝負でした。3位決定戦の韓国戦より興奮しました。その韓国戦では私の贔屓の迫田さおり選手が大活躍で嬉しい限りです。
● 彼女のバックアタックの姿は美しい。そしてあの目ヂカラ、日本女性らしいやさしさ、魅力的な薩摩オゴジョです。これからは相手から研究されて難しくなってくるでしょうが壁を乗り越えてもらいたいですね。
● もうひとつ感服したのが女子レスリングでオリンピック3連覇の金メダリスト伊調馨選手と吉田沙保里選手です。特に伊調選手は横綱級ですね。彼女ならオリンピック4連覇をやってのけるのではないかと思います。
● さてオリンピックの興奮も終わりこれから新聞・雑誌などで総括が行われることでしょう。メダリストたちの今後もいろいろ取りざたされることでしょうね。そんな中、大会期間中に選手たちの発した「言葉」で印象に残ったものを新聞、ネット、テレビから拾ってみました。
● すべてをウォッチングしていたわけでないので、たまたま目に付いたもので印象に残ったものをメモして置きました。それをご紹介しましょう。「言葉」は生きるチカラになるというのが私の考えです。
■ まず一つ目はなでしこジャパンの宮間キャプテンが7月25日の予選リーグカナダ戦の試合前にロッカールームでメンバーに発した言葉から。
●『ここに立てるのは選ばれた18人だけ。大切な思いや大切な人たちがいて私たちは戦っている。ここから6試合、お互いのために戦おう』。これから試合が始まる緊張感のなか、昂ぶる心を試合に向けてひとつにしようとするキャプテンならではの言葉です。
● 宮間選手はカナダ戦に2対1で勝利したあと、「特に考えていたわけでない」「円陣を組んで、みんなの顔を見て、ここに立てている幸せを感じたし、その思いをみんなで共有したかった」。と述べています。
● キャプテンはこれから大事な試合に臨むにあたって、自分が感じた思いを言葉にしてみんなで共有したいとの思いから発した言葉のようです。わたしはこれを彼女の魂(たましい)が発しさせた言葉であり、精神(スピリット)の気高さを感じます。
■ 二つ目は、男子体操個人総合金メダルの内村航平選手の試合後のインタビューから。
『今でも満足したという感覚はない。4年後のリオデジャネイロもあると思う。
できる限り自分の限界に挑戦したい』。
●『結果ではなくて、表現したいもの、理想の体操が自分の中にはある。でも、それができても、終着点ではないかも知れない』。
● これだけ理想の姿を明確に持ち、それを追究している人は少ないでしょう。彼にとってロンドンは通過点でしかない。理想へのステップの確認の場にすぎないと言っているようです。それぞれの分野で、あるべき姿をイメージできて生きられる人は羨ましい。
● 自分を省みて、生きる目的は曖昧、目標も確固たるこのではなくその場その場を懸命に生きてきた身からすれば、素晴らしいと賞賛するしかないですね。若い人はぜひ内村型の生き方を追求されることをお勧めします。
■ 最後に水泳男子の入江陵介選手の言葉。
『競泳は8日間、27人で1つのリレーをしているようなもの。最後の男子メドレーリレーの自由形の選手が(ゴールに)タッチするまで27人のリレーは終わらないです』。
● この若き(22歳)次世代のエースは立派に北島康介選手のあとを引き継ぐことでしょう。選手1人1人が戦う水泳という競技で選手団27人をチームとして捉え、お互いがひとりで戦っていないと動機付けする言葉は、どれだけ多くの選手のプレッシャーを和らげたかと推測します。
● スポーツには「心・技・頭・体」の充実が必要です。それぞれ鍛えることが必要であり、可能性があります。ですが最も難しいのは「こころの持ち方」だと思います。「本番に弱い男」であった経験を持つ私などは特にそのように思います。
● ともすればプレッシャーに押しつぶされそうになるのを救うのは、仲間の存在であり、その人たちからのポジティブな言葉ではないでしょうか?
● 他にもみなさんの心に響いた言葉はあったと思います。見つけられたらメモをされ、ご自分のこれからの人生の糧にされてはいかがでしょう。今回活躍された選手たちも、子供の頃に先輩の活躍に刺激を受けてその後の人生を決められた人もおられます。
● 子供たちを指導される立場の方へ。オリンピックで活躍した選手の言葉で感動したもの、あるいは良かったと思う言葉を探させ、その理由を文章にしてくださいという課題を与えられてはいかがでしょう?それをもとにみんなで話し合い、共有すれば子供たちの将来に役立つと思います。お試しください。
● 感動は時間とともに消えて行きます。それを活かすか否かは私たちの選択にあります。本欄に書いていますコロンビア大学ビジネススクールのシーナ・アイエンガー教授の「選択の科学」のコラムもお読みください。読むか読まないかもあなたの選択次第です。(笑)<完>
- 登録日時
- 2012/08/13(月) 11:08