▲ 近所のどんぐりの木に実が鈴なりになっていました。壮観です。どんぐりの歌の歌詞を思い出しました。関西のテレビでロザンの宇治原が小さな子供の間違いを正して、大人気ないと突っ込まれていました。クイズ王はそれでも子供には正しい歌詞を覚えささなければいけないと主張していました。それは最後に・・・。
【2012年12月の提案②】
主体性について考える<中編>
● 前回の続きです。まず取り上げた文献は自己啓発書の名著「7つの習慣」です。本書の第1の習慣は「主体性を発揮する」となっています。この本の構成は第1から第3の習慣までが自己開発に関する習慣を述べています。
● 第2の習慣が「目的を持って始める」、第3の習慣が「重要事項を優先する」です。これは別のコラム、「ソーシャルスキル」のところで紹介しているパーソナルスキルに該当します。依存から自立について提言されています。
● 第4の習慣から第6の習慣はインターパーソナルスキル(対人関係)ですね。第4の習慣が有名な「Win-Winを考える」、第5の習慣が「理解してから理解される」、第6の習慣が「相乗効果を発揮する」でした。
● 自立したもの同士が相互依存する必要性を説いています。そのねらいは相乗効果を発揮することです。
● 第7の習慣は新たな次元に行くための自己の見直しへと戻ります。「牙を研ぐ」とあります。人間の4つの能力、「肉体的側面」、「精神的側面」、「知的側面」、「社会・情緒的側面」について具体的にアドバイスをしてくれています。この4つの視点も人間の能力を理解するうえで参考になりました。
● ここでは第1の習慣「主体性を発揮する」から学んでみましょう。本書86Pから抜粋します。
●「主体性とはよく聞く言葉だが、定義があいまいになっている場合が多い。」いきなり定義についての問題提起から始まりました。いですね。言葉の意味を明確にするというのは私の好みです。(笑)・・・以下抜粋の続きです。
●「主体性を持つということは率先力を発揮するだけでなく、人間として自分の人生に対して責任をとるということである」。率先力と責任という2つの鍵となる言葉で定義されていますね。
●「私たちの行動は周りからの状況からではなく、私たち自身の選択によって決まるのだ。私たちは感情を価値観に従わせることができる。そして、物事を成し遂げる率先力を発揮する責任を負っているのだ」。
●「責任は英語でレスポンシビリティーという。この言葉の語源を見るとレスポンス(反応)とアビリティー(能力)という二つの言葉からなっている。主体性のある人はそのレスポンシビリティー『自分の反応を選択する能力』を発揮している」。
●「彼らは自分の行動に対する責任をとり、状況や環境また条件づけのせいにしようとはしない。彼らの行動は自らの価値観に基づく意識的な選択の結果であり、状況によって起きる一時的な感情の結果ではない」。
● なるほど。コロムビア大学シーナ・アイエンガー教授の「選択の科学」を思い起こしました。未読の方は当欄コラムをご参照ください。
●「自分の人生に対する責任を放棄すると、反応的になる。例えば、反応的な人の多くは周りの物理的な環境に大きな影響を受ける。天気が良ければ気分も良い。しかし、天気が悪ければ、気分も悪くなり、遂行能力も低下する」。
●「主体的な人は、自分の天気を持ち合わせている。雨が降ろうが陽が照ろうが関係ない。彼らの行動は価値観に導かれており、質の高い仕事をする価値観を持っていれば、天気がどうあろうと関係ない」。
●「反応的な人は社会的な環境(社会の天気)にも大きく影響される。人が親切にしてくれると気分がいい。そうでないときは、不機嫌になったり落ち込んだりする。反応的な人の精神状態は他人の行動や言葉に左右され振り回されることになる」。
● そうですね。同感。以下、この法則の結論だと思われる記述です。
●「『自分の価値観に基づき行動する』ことは、主体的な人の最も基本的な性質といえる。反応的な人は『その時折の感情、状況、条件づけ、環境などに左右される』が、主体的な人は『深く考え、選択し、内面化した価値観』に基づいて自らを支配するのだ」。
●「だからといって主体的な人が、天気などの物的、社会的、心理的な刺激に影響されないかというと、そうではない。しかし、それに対する彼らの反応は、価値観に基づいた選択なのである」。
● 主体性のある人とそうでない人を対比させながらの記述はわかりやすいです。そして結論も「自分の価値観に基づき行動する」に集約されているので記憶に残りやすいですね。私の文章に比べるとその巧拙の差が明確です。定義と結論をメモしておくと数行で言わんとされることの本質がつかめます。
● あとは自分の価値観を具体的に明らかにすることでしょう。価値観という言葉でわかったつもりにならないことです。これがないと選択や行動ができません。「価値観とは何ぞや」も考える必要がありますね。当コラムでも取り上げてみましょう。
● 「資質とは」、「価値観とは」と考えを深めていくと疑問が出てきます。わかっているつもりが、あらためて自問自答するとパッと出てきません。自分の未熟さに気づきます。ですが、わからなければ調べればいいんですね。まとまったらアップします。私と同じ状態でお急ぎの方はご自分でお調べください。(笑)
● やはりここで終わりにして残りは後編にしましょう。そのほうが読みやすいですね。もう一冊、取り上げたい本がありました。それをいま書くというのはくどくなります。次回にしましょう。お楽しみに。<完>
★ ロザン宇治原が指摘した「どんぐりの歌」の歌詞の間違いとは・・・
★ 小さな女の子は『どんぐりころころ どんぐりこ おいけにはまって さあたいへん・・・』と歌っていたのですが、どこが間違っていると指摘したのでしょう?ご存知でしたか? 実は私も女の子と同じように覚えていました。
★ 正解は「どんぐりこ」ではなく『どんぶりこ』でした。どうして「どんぶりこ」なのでしょうね。
- 登録日時
- 2012/12/10(月) 11:45