【今月読んだ本①】
色づかいで人を見抜くカラー読心術 河野万里子著
●畏友、河野万里子さんの2冊目の著書が今年1月10日に発売されました。1冊目は2009年に当社から発売された「カラータイプノート」です。この時は46ページの小冊子でしたが、今回は223ページの本格書籍です。
●まさに色オタクを自称する河野さんの入魂の1冊と言える装丁と内容です。まず見た目が美しい。白を基調とした表紙に赤のカバー面積が40%です。このあたりも計算しつくされた装丁ではないでしょうか。
●フィギアスケートの浅田真央選手の今シーズンの試合用ユニフォームと同じ色です。ショートプログラムが赤、フリープログラムがご存じチャイコフスキーの「白鳥の湖」で白です。この組み合わせは「河野さん勝負に出ているな」と思わせます。
●内容は色彩心理の日常生活における実践的活用方法です。第3章で13色のカラー別のタイプ(生き様、価値観、基本的な心理)の特長と対人関係の良し悪しがわかるように解説されています。
●各色ごとのまとめ表がついているのは嬉しいですね。この表をコピーして13枚に基本色と相性の「良い、悪い」別のカラーシールを貼って携帯すれば上手く活用できます。本というのは読んで本棚に並べているだけでは十分ではありません。
●実践して日常の仕事や生活に活かして、検証しながら現状をより良くすることが目的のはずです。小説ではありませんので「活用方法」を自分なりに工夫してみてください。ビジネス書は読んで実践する人は1割程度で、継続してやり続け結果を出す人は1%ぐらいと言われています。
●同時に「カラータイプノート」を未読の方はぜひこちらも体験してみてください。これを体験して本書を読めばさらに役に立つでしょう。自分自身を診断するとともに友人や恋人、親子、夫婦で活用されれば共通の話題が広がるでしょう。お勧めです。(当社のホームページから購入できます)
●本書の後半では相手の持ち物でビジネスシーンと恋愛・結婚の場合での活用方法を具体的に教えてくれます。これはとても参考になるでしょう。どんな相手にもカラータイプ診断をしてから対応するわけにはいきませんからね。
●ネクタイや携帯電話で判断する目の付け所も実践的です。これならどのような場合も何気なく見ることができます。ぜひ実践して検証してみてください。最初はこっそりやることです。カラータイプ講師でもない限り、慎重にすべきだと思います。<私は茶色と青色が基本の慎重・堅実が持ち味ですから(笑)>
●人間というのは誰もがいつも教えられるのを好むとは限りません。むしろ問題意識のないことを教えられるのは敬遠するものです。一発勝負の研修講師が難しいところは経験のある方はお分かりだと思います。
●ましてやビジネスシーンでは軽はずみに診断結果を相手にフィードバックしないことです。男の場合お金を払って飲みに行っているスナックなら相手はビジネス対応なので笑顔で応じてくれるでしょうけど。(笑)
●本書はとても良くできた構成です。それに読みやすい文章で文字も少し大き目ですからスラスラと読めます。それだけに読んでおしまいではなく活用されることを繰り返しお勧めいたします。
●この本で色に興味を持たれた方は株式会社色彩舎のホームページをご覧になり、さらなる学習の道を模索されるとよいでしょう。カラータイプ講師の方や講師を目指される方は副読本としてご活用になれば学習効果が高まるでしょう。
●最後に私からの注意点を述べますと、これだけで相手を決めつけないことです。目的はいろんな人と上手くコミュニケーションをとっていくことです。本書にもいろんな事例が出てきますが、折角カラーで相手のこころを読んでも言ってはいけない言葉とかがあるはずです。
●そこは相手関係、状況を把握し、相手の自尊心を尊重し無邪気な口撃(こうげき)をしないことです。関係が近くなればなるほどそんなつもりではないと思っても、相手がどのように受け止め反応するかがコミュニケーションにとって大事なことですからね。
●河野さんは株式会社色彩舎の社長です。会社を起こされ10年は越えているはずです。日本の会社で起業以来10年以上存続するのは5%という総理府の調査統計があります。それだけでもすごいのに河野さんはこの間、主婦業もこなされ息子さんも育ててこられました。本当に偉い!(お世辞ではありません)
●ご家族のご理解、ご支援があってのことだと思いますがいつも前向きで、きちんと夢(目標)を持って明るく仕事をされていました。私がビジネスパーソンとして尊敬する1人です。そんな河野さんの入魂の一冊が本書です。ぜひ多くの方にお読みいただきたいと心から推薦いたします。<完>
- 登録日時
- 2013/01/12(土) 14:12