【2013年3月のトピックス③】
2つの言葉の違い その5『ハートとスピリットの違い』
●10年ぐらい前ですか、ある研修会に参加した時に講師の方から出されたワークの課題が今回のテーマです。その時私は上手く答えられませんでした。しかも講師の方の解説がいまひとつ印象に残らなかったのです。
●ハートは誰にでも備わっているがスピリットは人によって有無があるとか、その度合いが大きく違うというようなことでした。そして起業するのに大事なのはスピリット(志し)であると、確かそのような内容でした。
●話として聴き置いて、その後何も行動に起こさなかったので記憶の片隅においやられていたのですが、なぜか気になり時々思い出していました。今回思い立って調べてみようという気になり、例によってネット検索してみました。
●そこで思わぬ素晴らしい記述にヒットしました。ハートとスピリット以外にマインドを取り上げ、3つの違いを述べていただいていました。その3つの違いとは何でしょうか?
●前提として「人間はマインド、ハート、スピリットを持つ全人的存在として捉えるべきだ」ということです。それぞれの解釈は・・・
①マインド=思考。知性・頭脳レベル。
②ハート=感情。感覚・身体のレベル。
③スピリット=精神。魂・存在のレベル
●詳細はホームページのアドレスにアクセスしてお読みください。
http://social-sensing.com/archives/569
●マーケティングの大家、フィリップ・コトラー教授の著書「コトラーのマーケティング3.0」2010年朝日新聞出版の解説に行き当たりました。確かに73Pから76Pの図表にマインド・ハート・スピリットが出ています。
●不覚にも記憶から飛んでいました。この記事を読んだ方がよくわかったという横着ぶりです。記事の執筆者の方が解説してくださるように、コトラー教授はマーケティング3・0を構成する3つの要素についてお考えを主張されています。
●従来のマーケティングの考え方である、1.0、2.0と比較してこれからは「協働マーケティング」「文化マーケティング」「スピリチュアルマーケティング」が重要だということです。
●協働マーケティングとは企業による価値創造の時代から個人(消費者)と共に価値を創る時代だと。これは2004年刊の「価値共創の未来へ」ランダムハウス講談社刊でミシガン大学のC・K・プラハード教授とベンカト・ラマスワミ教授が提唱されています。
●文化マーケティングとはグロバリゼーションの進展にともない、貧困や公正の拡大、地域の伝統文化や自然の破壊が進む。世界が抱える文化的課題の解決をビジネスモデルの中心に据えるマーケティングが支持されるということです。
●スピリチュアルマーケティングとは、人々の精神的な価値を重視した(人間の自己実現欲求を満たす)ものが求められておりそれに応える必要があるということです。
●マーケターは人々を単に消費者と見なすのではなく、マインドとハートと精神(スピリット)を持つ全人的存在としてとらえて、彼らに働きかけるのがマーケティング3.0の時代であるというのが主張の根幹です。
●同署の76Pの「価値ベースのマトリックスモデル」では横軸にマインド・ハート・スピリット(精神)を、縦軸にはミッション(なぜ)、ビジョン(何を)、価値(どのようにして)をとり、それぞれのボックスに9つの指針を提案してくれています。
●マインド(理性的なこころ)、ハート(感情的なこころ)、スピリット(精神の働き)をこのように捉えた方が、ビジネスには役立つ情報となるでしょう。単なる言葉の意味の違いだけを知ってもそれは受験勉強の暗記の記憶と同じで、なかなか行動にはつながりません。
●私自身もこのホームページの記事のおかげでこのテーマについて目の前が少し開けたような気がします。何でも興味を持って掘り下げてみると役に立つ知識になりますね。これからも「小さなことを深く掘り下げる」ということを本欄でも続けていきたいと思います。どこかの誰かの役に立つように。
●以上で完結の予定だったんですが、こころの領域の英訳にはウィル=意志やソウル=魂(たましい)というのもあるのではと気づきました。これらはマインド、ハート、スピリットと横並びなのかスピリットの中にウィルやソウルが含まれるのかという疑問に行き当たりました。
●ウィルはビジネスでよく使われますね。ソウルは音楽で使われています。現状の私には違いを説明できませんので、今回は持ち越します。また調べておきます。(笑)
●すぐにやらないで先送りする言い訳の理由は、花粉症がひどくてやる気と集中力の低下が起こっているからです。あと2カ月も続くので我慢のしどころです。それでもプロ野球WBCには夢中です。(笑)
●3月8日の日本対台湾戦は凄い試合でした。夕方6時半から午後11時45分までテレビ桟敷にかじりついていました。私の人生で5本の指に残る名勝負です。18日からの米国での決勝ラウンドも目が離せません。<完>
- 登録日時
- 2013/03/13(水) 10:12