【今月読んだ本①】
『良い戦略 悪い戦略』<前篇>
リチャード・P・ルメルト著 日本経済新聞社刊(2012年6月)
●久しぶりに外人の方が書かれた「戦略本」を読みました。最近は2010年5月に発売の一橋大学教授の楠木 建氏が書かれた「ストーリーとしての競争戦略」を読んだのと、経営コンサルタントの佐藤義典氏の「戦略BASICS」に基づくケーススタディ(有料メルマガ)で勉強しています。
●いずれも簡単に読み流せるものでなく頭に汗をかいています。他に戦略についての本を読む気がしなかったのですが、本書はとある地方の古本屋さんで見つけました。写真でわかるように目立つ表紙とタイトルに惹かれました。
●値段も半額以下の1,000円です。著者には申し訳ないのですが印税を払わないことになります。で、内容ですが最初に序章と訳者あとがきを読んでこれは役に立ち、面白そうだと感じました。
●特に訳者のあとがきに本書を書いた著者の目的が4つ書いてありました。
それは・・・
1、多くの組織で「戦略」と称している代物の化けの皮をはぐこと。
戦略は「こうなったらいいなあ」という漠然とした期待を表現するものではなく、難局に直面するなど具体的な課題を前にして行動を指し示すものでなければならない。必要な時に行うものであって、毎年の予算編成とセットで立てるものではない。-そうだ、そのとおりと共感して、これで読んでみようという気になりました。
2、経済や産業や市場とは違うところでの戦略を示すこと。-序章でいきなりナポレオンのイギリス侵攻の話が出てきます。面白そうだと感じました。
3、戦略を立てるのに安直な近道は存在せず、本道を行くしかないのだと説くこと。-そのとおり、考えながら走り、走りながら考えて頭と体に汗をするのだという自論に結び付けました。(これはちょっと無理があるかな)
4、面白い本を書くこと。-面白そうだと感じて読みましたが、私にとっては面白くはなく、役に立つ本だと思いました。じっくり読まないと理解できないのです。(笑)
●読みきるのにおよそ1週間はかかりました。全部で400ページ余です。付箋を片手に気になるところには付箋を貼って、メモをしながら読んだのです。
●本書の全体の構成は3部作になっています。第1部は「良い戦略、悪い戦略」ここでは悪い戦略の4つの特徴とその理由が示されます。これには「あるある」と共感します。そして最後の良い戦略の基本構造が提示されるのですが、これがシンプルでわかりやすい。
●第2部は「良い戦略に活かされる強みの源泉」です。ここでは9つの源泉が提示され解説されます。これが本書の中核部分なのでしょうが、内容は要素羅列型のようで体系的ではないのです。戦略の要諦という類のものでしょうか。まだ相互の関連性がよくわかりません。
●ですがとりあえず9項目を暗記しました。暗記には手間取りましたね。(笑)ノートに書いてページを絵で浮かべながら記憶に留めました。暗記の理由はしばらく頭の中で自問自答してみようと思ったからです。何かに気づくかもしれませんから。
●9項目をまとめたケーススタディが第15章で述べられますが、私はまだ消化不良です。9つの強みの源泉という要素がどのように反映されているかわからないのです。これも持ち越しとします。
●第3部は「ストラテジストの思考法」です。これは第17章の「戦略思考のテクニック」が役に立つと思いました。そこで今回は本書の抜粋を前編と後篇に分けて紹介します。
●前篇では第2部の「良い戦略に活かされる強みの源泉」から抜粋です。別途PDFでアップしておきますので上記の記号をクリックの上お読みください。実践するにはおそらく本書を読まないと意味がわからないと思います。これは私の勉強用のメモなんです。付箋を貼るだけでは記憶から消えて行きます。
●一度アウトプットをしておくと今後活用するのに役に立ちます。実践で気づいた大事なことは書いておけとは本書で著者も述べています。
●後編では第3部、15章の「戦略思考のテクニック」を抜粋してアップします。これは単独でも人によっては役に立つでしょう。1週間ほどお待ちください。
●本書の著者「リチャード・P・ルメット氏」は1942年生まれですから70歳になられるのですね。企業コンサルタントでありビジネススクールの教授のようです。著書は少なく本書が2冊目ということです。一般向けには本書が初めてのことらしい。
●その理論は、市場の力を重視する伝統的な競争戦略論(マイケル・ポーター教授が有名)に対して、組織の持つ強みやコア・スキルなどを重視する「リソース・ベースト・ビュー(RBV:経営資源にもとづく戦略論)」に多大な貢献をされています。
●大企業を対象に書かれているようですが、中小の経営にも役立つ部分が多くあります。参考にされることをお勧めいたします。
<後篇に続く>
- 登録日時
- 2013/03/20(水) 10:45
