▲ビオラの花言葉は 「誠実な愛」「信頼」「思慮深い」私の好きな言葉です。
【2013年4月のトピックス①】
最近の手渡し詐欺にも起承転結のストーリーがあった
●久しぶりのアップです。4月に入って体調不良と日米プロ野球開幕やマスターズゴルフへの関心からコラムを書く気がしませんでした。それに佐渡裕さんプロデュースの兵庫芸術文化センター管弦楽団の来季の定期演奏会の年間チケットの争奪戦で、良い席が取れずがっかりしてしまいやる気が下がってしまいました。(笑)
●私の場合ちょっとした体の不調、がっかりする出来事で行動が左右されます。クルト・レヴィンという米国の心理学者の先生の法則に人間の行動は本人のパーソナリティ&能力と本人を取り巻く環境の2つの関数で表れるというのがあります。
●今回の私も自分の思うようにならなかったらイライラしたりがっかりするというパーソナリティと、自分が努力したのに報われない状況、自分の力ではどうしようもないのに、ファンだという思いから左右される精神状態が影響して行動力が低下したものと思われます。
●やる気が下がっても生きているのでテレビを観ます。そんなときある番組で「銀行振込み詐欺」の防衛が進んだためか、新たに「手渡し詐欺」が出現しているという特集を見かけました。
●実際に被害に遭われた年配のお母さんの事例を分析して、巧妙になっている詐欺の手口を紹介しています。私が注目したのはその手口が「起承転結」のストーリーで構成されていて、パートごとに犯人側の意図(ねらい)が明確に図表化されていたことです。
●内容もさることながら表現方法が上手いと思い、急いで録画してノートに再生してみました。それを皆様にも紹介したいと思います。これは何らかの仕事の役に立つでしょう。またこのような詐欺に引っ掛からないための知識としても役立ちます。
●ではその手口を起承転結のストーリーにそって再現してみましょう。
詳細はPDFでアップしておきますので例によって上記の記号をクリックしてご覧ください。
●大金を口八丁手八丁で巻き上げようとする詐欺師たちです。よく人の心理を考えて組み立てています。PDFの中から詐欺師たちの意図(ねらい)だけを取り出して学べることを見てみましょう。
●「起」の段階のねらいは、◎騙されやすい人かどうかを確認する。
・「ねらいを明確」にして「対象(見込み客)の絞り込み」をしています。
・仕事の基本である「確認」から始めています。定石どおりですね。
●「承」の段階のねらいは、◎個人情報の収集をする。◎他者に連絡しているかどうかの確認をする。
・この段階も対象(見込み客)の実態を調べるという「確認」をしています。
・今後の展開のために必要な情報を収集しています。(必要な情報に絞りこんで余計な情報は集めていません)。
●「転」の段階のねらいは、◎不安を与えながら金の要求をする。
・人間は不快なことを解消したいという欲求を持ちます。誰し も嫌なことは避けたと思うし、早く逃れたいとも思います。そこ をうまく「作って、 煽って」います。
・そしてすかさず解決策を提案しています。それは「お金を用意する」ということです。
(子供のためなら出せる金には厭わないのが普通の親の心情です。それを利用していますね)。
●「結」の段階のねらいは、◎秘密を与えて孤独にする。
・秘密を共有した人間同士はそれを守ろうとします。裏切れば人間関係の破綻です。しかも、「息子の一大事(危機)の解決に役立ちたい」という親の気持ちがあります。そこを利用してクロージングにかかっています。
・「起と承」で相手を「知って・掴んで」います。それから「転と結」で相手を動かしています。これってセールスや問題解決の定石ですね。
●いかがでしょう?「内容」については他にも学べることがあるでしょう。お考えください。もうひとつ「表現方法」もわかりやすいですね。このような図表で表現すると理解がしやすいですね。
●私は左側に「手段・方法・手順」を示し、右側にその意図(ねらい)を書くという構成が気に入りました。しかも仕事の流れを示す「起・承・転・結」のストーリーはわかりやすいです。
●何人かのビジネスパーソンとお話をしていて、皆さん日頃から仕事では「手段・方法・手順」になじみがあるのでそこから話に入られることが多いのです。
ところが往々にして「意図(ねらい)」あるいは「目的」を明らかにされない場合が多いのでよく確認のためにお尋ねすることがあります。
●そんな時に、よく考えておられないことが多々あります。あるいはスパッとご説明いただけないこともあるんですね。
●「何のために」その手段を行うのか、それを確認すれば手段、方法、手順はいくつかの選択肢をあげることができます。また成果の判断をするのにねらいは必要なんです。
●意図(ねらい)を明確にするということが大事だと気付いて、常に考える習慣を身につけてください。
(わかっている方には釈迦に説法ですが・・・)
●「起承転結」というストーリーで表現すると、仕事の企画提案にも使えますし、課題解決、プロジェクト推進、会議の設計などにも応用できます。
●実態を確認して、重要ポイントを掴んでから、手段方法を考える、あるいは相手を動かすという仕事の基本が含まれています。『販売のストーリー化』を提唱する私も、また違った角度でこの図表を活用してみようと思いました。
●皆さんもどうかヒントにしていただければと思います。さてようやくコラムを書いてみようという意欲が湧いてきました。来週からはもう少し頻度を多くしてアップできそうです。
●本欄も3月で丸5年たちました。文章は一向に上達しませんがなんとか書き続けることで、亀の歩みをする鶴さんです。(笑)6年目もどこかの誰かにひとつでも役に立つことが書ければと思い書き続けます。引き続きご笑覧ください。
<完>
- 登録日時
- 2013/04/20(土) 11:16