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【2013年4月のトピックス③】
天野祐吉さんのコラムから学ぶ
●毎週水曜日に朝日新聞朝刊に連載されている天野祐吉さんのコラム「CM天気図」を愉しみに読んでいます。先週17日のコラムは内容も表現方法も秀逸だと思いました。ちょっとご紹介します。
●短い文章ですから上記の記事を読んでみてください。素晴らしいでしょう。
まず内容が素晴らしい。テレビCMの中でも面白さでは3本の指にはいる「ジョージアの缶コーヒー」を取り上げてその良さ紹介しておられます。
●今回はおなじみ宇宙人の地球調査員を演じるトミー・リー・ジョーンズ氏と先ごろ引退した大相撲の高見盛関(現振分親方)のミニストーリーとなっています。
●テーマはこのコラムのとおり「愛されるという勝ち方」があるということです。見ている方はなるほどそうだねと共感を覚える内容ですね。目の付けどころが素晴らしい。
●山科けいすけ氏の4コマ漫画に匹敵する内容ではないでしょうか?(笑)
私は10年以上前から彼のファンです。(ビッグコミックから読み始めて、現在は毎週土曜日の朝日新聞の別刷りに連載されています。)とにかく声を出して笑えます。
●CMに戻りますが、私の個人的な好みでは柳葉敏郎の部長と妻夫木 聡の若手社員のやりとりが笑える「ロト7」のCMに軍配を上げます。何度見ても思わず最後は笑い声をあげてしまいます。(笑)
●ごらんになっていない方はUチューヴで見ることができます。もっともらしいことを言う柳葉部長、実体がばれてもシラを切りとおす厚かましさ、どこかで見たような気がして笑えます。もしかしたら自分の中にもこういうのはあるんじゃないかと思ってしまいます。
●天野さんはジョーンズ氏の過去のCMシリーズは愛国心教育の教材になると思うとおっしゃっています。全編、天野さんの解説付きでDVDを販売してもらえれば売れると思いますよ。(私は買います ― 笑、但し1,500円にしてください)。
●次に表現方法です。私はこのほうに注目しました。「起承転結」の構成とその中の文章表現の巧みさは身につけたいですね。
●「長嶋さんと松井くん・・・」から「いないんじゃないだろうか」までが「起」で、「そのことに・・・」から「缶コーヒーをもらう」までのCMの内容紹介が「承」、「そう、強い人は・・・」から「かもしれない」が「転」、そこから最後の7行が「結」という構成ですね。
●最新の話題である長嶋氏、松井氏の国民栄誉賞から話を起こして、高見盛関にも何かあげたい。それをこのCMを取り上げながら、強い人、偉い人、賢い人(これは私が付け足しました)、親切な人以外にもめったにいない「愛される人」の存在価値は「宇宙人栄誉賞」にふさわしいと提言しておられる。
●普通だとここでおしまいとうところを、最後の7行で愛国心教育につなげているのは、現政権への揶揄も含まれているのかなと邪推してしまいます。
●文章の構成のひとつである「起承転結」を学ぶには、各新聞ともに朝日新聞の天声人語に該当するものを読めば良いと言われています。ですが興味の湧かない内容の記事はなかなか読む気がしません。
●やはり内容に興味が湧く記事を読んで、それからその文章構成や表現方法を学ぶのが最も気分よく勉強ができるのではないでしょうか。私はそのようにしています。<完>
- 登録日時
- 2013/04/25(木) 09:51