▲写真は北海道大学構内にあるポプラ並木
日本一の並木道は?
●11月14日(火)付けの朝日新聞夕刊での日本一シリーズは「並木道」でした。
掲載されていたポプラ並木の写真を見て、先月仕事で北海道を訪れた帰りに、北海道大学のキャンパスを散策したことを思い出しました。(アスパラクラブのHPで見ることができます)
●今年の北海道での仕事の最終日ということもありまして、10月17日(金)の午後から札幌市内にある北海道大学を訪れることにしました。行く前にDCカードさんが発行されている会員誌「GRAN」に北大並木道という記事があったのを取ってあり、それを持参していました。小林康彦さんという方が書かれた格調高い記事をガイドに出かけてみました。
●札幌駅から地下鉄南北線で北へ2駅の北18条駅で降り、ガイドに沿って西へ歩いて行くと10分ほどで左手に北海道大学(以下北大とします)のキャンパスが目に入ります。南に向かって中央に広い道がありそこを下ればよいのだとすぐわかります。その前に右手に重要文化財「札幌農学校第二農場」とある門があります。
●キャンパスに入る前にそこに入ってみました。10メートルも進むとそこは別世界のような空間です。緑と紅葉が混じった木々、池、古い建物、有名なクラーク博士の構想による模範家畜房だそうです。静寂につつまれた空間を後ろ手に組んで歩きながら一瞬、思索して歩く芸術家のような気分になりました。
●そこから戻って、大学のキャンパスの中央にある広い道を南へ下ります。左右に学び舎が立ち並び、道は多くの学生たちが自転車で行き来しています。しばらく歩くと地図では右手奥に「平成ポプラ並木」が記されています。小林氏のおすすめコースには入っていませんが、好奇心から行ってみることにしました。
●なかなか見えてきません。15分ぐらいでしょうかようやくそれらしきものが見えてきました。キャンパスからはずれあまり人がいない所に、幅広く大きなポプラ並木が出現しました。いかにも人工的で若いという感じです。ポプラの寿命は60~80年だそうで30年もすると立派になるようです。いまは平成20年ですからまだ若いと感じさせるのでしょうね。
●元の道に戻って南下します。右手に工学部、左手に銀杏並木が見えます。まだ緑が多く銀杏の見どころには早いようでした。大阪御堂筋の銀杏をよく見ているので珍しくはありませんので先を急ぎました。もう少し行くと有名な北大ポプラ並木と地図に書かれていました。一気に行こうかと思いましたが寄り道していたので歩き始めて1時間は経っていました。午後1時を回っていたので食事を摂ることにしました。
●学生食堂がいくつかありましたが、ちょっとスーツ姿のおじさんは居ないので腰がひけました。ポプラ並木への道の曲がり角にレストラン「エルム」というのがあったので入ってみました。札幌なのでスープカレーを食べようと思いましたが生憎メニューにありません。仕方なく「クラークカレー」というのを注文しました。
●お腹がすいていたかもしれませんが、これが絶品の味でした。生涯で2番目に美味しいカレーに出会いました。見た目も味も抜群、これはおすすめです。即携帯で撮影し家族にメールをしました。久しぶりに脳髄がしびれる美味さを味わいました。近年カレーはあまり食しないのですが、これは良かった。
●一息入った後、右手に曲がってしばらく行くと有名なポプラ並木のサインが見えてきます。右を向くとあの写真と同じ風景が目に飛び込んできます。流石に平成のポプラ並木に比べると風格が違います。80メートルほどはウッドチップ敷かれた並木道を歩けますが、その先は保護のため通行禁止です。写真撮影をして戻りますが、近くにひっそりと新渡戸稲造博士の胸像がありました。
●ポプラの木は初めて見ました。雄大ですね。防風林なのでしょうが、台風では何度か倒れたそうです。自然の災害に遭わずに育ってもらいたいものです。写真より絵を描きたくなる景色でした。
●戻って南下すると右手にひときわ立派な建物、農学部が見えてきます。その横の広場、公園の中央にクラーク博士の胸像があります。Boys be ambitious!
の文字が案内板にありますが目立ちません。正門にある“大志を抱け”は良く目に付きます。性別を意識された結果でしょうか?
●南門からキャンパスの外に出てしばらく行くと清華亭があります。北海道開拓使が明治13年に貴賓接待所として建てた和洋折衷の建物です。中に入るとおじいさんが詳しく説明してくれました。
●さらに南下すると函館本線が見え、ガードをくぐると札幌の市街地です。植
物園がありますが閉館まで30分なので入らず、赤レンガで有名な北海道旧庁舎を通り抜け荷物を預けてある市内のホテルまで戻りました。この間4時間の散策でした。
●仕事で北海道へ行くというと羨ましがられますが、観光ではありませんので秘境も温泉も無縁です。そんな中今回の散歩道の散策は格別でした。ゆったりとした気分で、自然が豊富な環境を五感で愉しむのは心身ともに快適になりました。
●旅行や散歩の効用について、「ハーマンモデル」を紹介されている明治大學講師の今津美樹さんによると、脳の4つの象限(詳しくはNECのウイズダムを参照して下さい)のうち、C象限である右辺縁系が司る感情(感受性や温かみ)やD象限である右大脳新皮質(直感、斬新なアイデア)の活性化に役立つそうです。左脳に偏りがちな仕事をしていますので右脳をトレーニングする生活習慣を取り入れたいと思いました。
- 登録日時
- 2008/11/05(水) 16:11