▲記事をクリックすれば大きくなります。
【2014年01月のトピックス②】
新聞記事『社長訓話にも事後評価』に同感
●もう1月も今日で終わりです。昔から1月は「往く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」というたとえで月日の流れが早いと言われてきました。しかし私には早いという感覚はありません。結構長く感じた1月でした。
●おそらく寒くて厳しい季節は早く終わってほしい、春の訪れが待ちどうしいというところから「月日の流れは早いからもう少しの辛抱だよ」という願いをこめられての言い伝えではないでしょうか?今年の私はそうでした。
●時間の経過が早いと感じるか遅いと感じるかは人それぞれでしょう。現実には3か月で90日という時間に変わりはないのですから。ただ人には感覚があります。
●昔、恋愛をしている時は1日のデートがあっという間に終わってしまったと感じた記憶があります。歩けば1時間もかかる駅から駅へも2人で歩けばあっという間に着いてしまう感覚です。覚えのある方も多いのではないでしょうか?
●私の感覚は当時とは逆のようです。(笑)
●今回は表題の新聞記事について私がずっと前から思っていたことを、匿名の経営者の方が朝日新聞の1月31日付「経済気象台」の欄に書いておられたので、「わが意を得たり」とばかりに思いを書きました。
●記事の内容は画面をクリックされれば拡大できますのでお読みください。当たり前のことなのですが、記事の筆者がお書きのように「なぜ昨年の反省を述べないで今年の予測や指針を述べるのだろうか」という素朴な疑問を持たれないでしょうか?
●私はサラリーマン時代(10年以上も前ですが)に毎年大手電機メーカーの新年懇親会に出ていました。その大企業の会長や社長がお話しされるのですが、内容は今年業界動向、重要予測と自社の方針などです。
●数字もきちんと図表にされていて皆さんそれを自社の計画の参考にされていたようです。何度か出席しているうちに私は、「なぜ昨年の予測とその実績及び要因分析をしないで毎年、今年の予測をするのだろう」という当たり前の疑問を持ちました。
●ある時、アンケートにその疑問を書きました。しかし何の返事もなくまた同じことが繰り返されました。そのメーカーの担当のセールスにも投げかけましたが返事をもらえずうやむやにされました。
●「昨年の予測の結果も報告せずによくも予測が出せるな」と皮肉を言うことで済ませるしかありませんでした。
●現在はどうなっているかは分かりません。当時も社内的には当然過去の実態把握と分析はされていたと思います。ところが代理店である私たちには情報公開されなかったのでしょう。理由はわかりませんが、ほとんどの代理店がそういう疑問を投げかけられなかったからではないでしょうか?(推測です)
●あるいはそのような大きな数字は自社には関係がない、おおよそのことがわかればあとはそれぞれの会社が自社の実態に合わせて予測をたて、販売計画を立てておられたからかもしれません。
●またそういう場や、トップ相手に「自分の知を開けかすものではない」という大人の対応をされていた方も大勢いらっしゃったのでしょう。
●多くの企業は3月決算です。現在は年度末の結果予測(下半期と年間)を立てられ、新年度の経営計画に取り組んでおられることと思います。年頭のトップの指針や訓話はそのガイドラインであると捉えれば目くじらをたてるものでもないのかもしれません。
●この記事の筆者もそのことはよく分かった上で、年頭の訓話にも昨年度の振り返り(反省と解釈します)を行い、そのうえで今年の指針を述べてはどうかとおっしゃっているようです。経営者というのはそれだけ自分の言動にこだわりを持てということだと思います。
●私の経験では、「過去をしっかり反省しないで未来を考える人が」いかに多いかという思いがあります。「過去の延長線上に未来はない」とか「過去は未来を規定するものではない」という戒めを知った上で申し上げます。
●未来に対してはまず「得たい結果(目的)」が必要である、それが明確なほど手段・方法は考えられる」というのが自論です。で、やってみた結果はどうだったか、その差異の要因は、意図したどおりになったのは何故か、意図せざる結果はどうして生じたのか、そこから何が学びとれるか、このことは「思考(考える)のひとつの重要な要素です」。
●予測、ねらい、目的・目標と結果の差異分析から学ばないのは人間の考えるという能力の放棄につながります。考えるということはこのことだけではありませんが、成長するためには重要な要素、習慣なのです。
●このことを横着していたのでは成長はありえません。新型万能細胞の作製に成功されたリケジョ、小保方さんの研究活動も反省しながら試行錯誤を繰り返されたのではないでしょうか?私はそう思っています。
●彼女の成果に驚いたり、称賛するだけでなく「どのように仕事をしているのか」を追究すれば学びがあるでしょう。今後のニュースに注目していきます。NHKスペシャルでやってくれませんかね。<完>
- 登録日時
- 2014/01/31(金) 14:15