▲薔薇の花もそろそろ見納めです。今は紫陽花の花が目につきます。来月半ばぐらいまでが見どころでしょう。
【2014年06月の雑感➂】
新聞連載を愉しむ
●朝日新聞を定期購読しています。朝日新聞は一部のマスコミでは左翼系と称されていて、橋下大阪市長や読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」のパネラーなどからしばしば非難されています。
●確かに時の政権には批判的な記事が多く目立ちます。特定秘密保護法や集団的自衛権の問題にもあくまで反対の立場から記事を書きます。勿論憲法も護憲派です。
●私は朝日新聞の政治的な主張には殆ど賛成しない立場です。ですが反対意見を述べるものに目を通す方が、読売新聞や産経新聞を読むより自分で考えるためには良いと思っています。
●そんな朝日新聞も仕事が忙しかった時代には斜め読みが多かったものです。仕事に関係する日本経済新聞や日経流通新聞などの方を丹念に読んでいました。最近は時間の余裕ができたため、朝日新聞のいくつかの連載記事を読むようになりました。
●まず新聞小説をほとんど初めてと言っていいくらい毎日読んでいます。朝刊では林真理子さんの「マイストーリー 私の物語」、先月から連載が始まりましたが面白いですね。
●まだ連載が始まって1か月ほどです。最近は作家の娘とその母親の確執が描かれ始め、その心理描写と辛辣なセリフが私の好奇心を刺激します。
●林さんの小説は3冊ぐらいしか読んでいないのですが、読めば引き込まれます。どうも話の内容、表現方法が私の波長に合うようです。
●夕刊では今野敏さんの「精鋭」です。今野さんは最近連続テレビドラマにもなった「隠蔽捜査シリーズ」を読みました。杉本哲さんが演じた神崎署長はお気に入りです。
●今回の連載は警視庁の特殊部隊「SAT」に属する若い警察官が主人公です。もうすでに130回ぐらい進んでいますが、新人の警察官が所轄の地域係からようやくSATにテスト入隊するところです。さしたる事件もなくまるで警察官希望者への就職ガイドのような内容です。これからヤマ場に向かっていくのでしょう。
●もう一つは朝刊に連載されている夏目漱石の「こころ」です。有名な小説ですが連載当時の再現を試みた掲載です。私は読んでいませんでしたが映画を見たことがあります。
●文章で読むととても興味深いし、いろんな漢字表現が出てくるのが愉しみです。へーこんな漢字を使うのかと気づかされます。
たとえば6月19日、20日付では次のようなものがありました。
●蒼蠅い→(うるさい) 凝と→(じっと)
テレビ朝日系の「クイズQさま」に出てくる漢字クイズの問題のようです。
昔は難しい漢字表現を使っていたのですね。最近はカタカナ表現が増えて意味が分からないものが増えました。時の流れでしょうか?
●この連載に関連して「リレーオピニオン」という不定期連載で各界の著名人が「漱石と私」と題して意見を述べられています。この多角的な視点での試みは「こころ」だけでなく漱石の作品や漱石のことが理解できて知的好奇心が満たされます。
●最後は将棋名人戦の観戦譜です。以前に書きましたように、今年は羽生三冠が4連勝で森内名人に勝ちましたので、6月19日で連載が終わってしまいました。1局1局の熱戦の模様やその後の検証が紹介されるので成程と思うような内容でした。
●しかし相変わらずへぼ将棋家の私には投了図を見ても瞬時にその後の指し手がわかりません。まだ逃げられるではないか、間駒をすれば詰まないのではないかと思ったりします。(笑)
●それでも2人の対戦者の息づかいが聞こえてきそうな文章には魅了されます。
これからは来年に向けての順位戦が逐次紹介されていきます。名人戦に敗れた森内竜王が先日さっそくA級順位戦の1回戦で次代の名人候補、渡辺明二冠に勝ちました。
●森内さんの巻き返しが期待される今期の順位戦、幸先の良い1勝はどのように指されたのか観戦譜が楽しみです。ところで羽生棋聖と森内竜王の棋聖戦5番勝負ですが、21日に羽生さんが勝って2連勝となりました。今年は羽生さんが森内さんに対して優勢のようです。
●スポットとしては、土曜版の「同じもの探し」で頭の体操を愉しんでいます。今週は30分もかかりました。(笑)
●何十年も新聞を定期購読していますが、人生の晩年にさしかかりようやく代金以上の利用価値を得ています。随分と長い間、テレビ番組欄とスポーツ欄と書籍広告のために購読していました。これからはもっともっと愉しませてもらいます。<完>
- 登録日時
- 2014/06/24(火) 10:48