▲ノイバラの花。5月が開花期ですが花言葉「素朴な愛」「無意識の美」がお気に入りです。昨夜のテレビドラマ「遠い約束」良かったなァ。私の両親も満州からの引揚者です。私は母のおなかの中で玄界灘を渡ってきました。子供たちが死んじゃって泣いてしまいました。加藤清史郎君がたくましく育っていますね。二階堂ふみさん演じる先生が、生きるうえで最も大切なことは何ですかと問いかけていました。それは「思いやりと分かち合う心」。
【2014年08月の雑感②】
夏の終わりに:日本水泳連盟の育成方針に学ぶ
■先週の日曜日(24日)はスポーツ中継が満載で興味深い1日でした。プロ野球はペナントレースが佳境に入り、セパ共に残りこれからの1か月は大熱戦になるでしょう。巨人が『だらしない』ためセリーグのペナント争いが面白くなってきました。熱い9月になりそうです。
●競馬では新装なった札幌競馬場でGⅡ札幌記念が行われました。この秋にフランスで行われる「凱旋門賞」を目指す、ゴールドシップ号とハープスター号の1騎打ちになりましたが、ハープが勝ちました。しかし2頭とも強いレース内容で本番への期待を持たせてくれました。
●今年のヨーロッパ競馬にはドイツのシーザムーン号、アイルランドのオーストラリア号、イギリスのタグルータ号(牝馬)という強い3歳馬たち、昨年の凱旋門賞覇者フランスのトレヴ号と強い馬が4頭もおり、なかなか厳しそうです。ジャスタウェイ号と共に日本の3頭にも頑張ってもらいたいものです。
●上野由岐子さんでおなじみのソフトボール世界選手権(オランダで開催)で日本チームは予選から10連勝で優勝しました。2連覇です。本当に強くなりましたね。打撃も良くなって6点、4点と取っています。ぜひ東京オリンピックで正式種目に返り咲いてほしいですね。(上野さんはもう32歳なんですね)
●女子バレーのワールドグランプリ(毎年開催)では日本チームが予選リーグ5連敗から立ち直り、日本での決勝リーグで銀メダルに輝きました。世界ナンバーワンのブラジルには歯が立ちませんでしたが、新しい戦術の「ハイブリット6」でもって新境地を開きつつあります。
●現状維持ではなく新しい創意工夫を取り入れてモノにする努力は見習うべきですね。戦力の強化、付加プラス戦術の『改善、強化、付加』はチーム力を上げるうえで不可欠です。
●さて前置きが長くなりましたが今回最も驚いたのは競泳のパンパシフィック選手権(オーストラリアで開催)での日本選手団の金メダルラッシュです。4日間の開催で日本勢は金メダル7個、銀メダル8個、銅メダル4個でした。
●ロンドンオリンピックでは金メダルゼロでした。この2年間で日本水泳連盟はどのような育成方針で立て直しを図ってきたのか、その方針を見ながら成果を上げるポイントを学んでみましょう。その方針とは…
●①チーム力を上げる
②複数のエースを育てる。
➂金メダルにこだわる。
④トップ選手とジュニア選手の交流を積極的にはかる。
●良い結果がでつつあるのでこの方針の正しさが立証されつつあります。
①のチーム力とは何でしょう。競泳ではメドレーリレー以外は基本的に個人種目です。個人とコーチの関係で上達を目指すのが伝統的でした。
●ですが近年はチームジャパンとしての取り組みを強化しているようです。競技ではチームにはなれません(メドレーリレーは別)から練習を中心にチームとしての意識を醸成しているようです。
●選手をひとりぼっちにしないというのは、人間の共通心理である仲間性を活用しているのだと思います。一部には孤独の方が良いという人もいるかもしれませんが、多くの人は横のつながりを求めています。
●そこから切磋琢磨の関係もできます。
●②複数のエースを育てる。近年の日本は北島康介選手が唯一のエースでした。この場合は他の選手に「依存心」が芽生えます。そういう集団、チームはエースが去ったあとには必ず空白が生じます。
●後継者が育たない環境なのです。古くは美空ひばり一座です。傑出したエースは組織のピラミッドに君臨するため、他のメンバーは依存心を多く抱えた従属者の一団になるのです。
●勝利(繁栄)を継続する組織では複数のエースを育てるのは必須で、戦略的思考の定石です。そのエースたちを複数の競技ごとに育成するのが理想的です。現在の日本競泳チームは見事にそれを実現しつつあります。
●➂金メダルにこだわるのはトップを目指さない限り、銀も銅も危ういという考え方です。これは一部のエリートに対する方針だと思います。その域に達するまでの人たちは、常に自己ベストを更新するという目標が現実的です。
●トップ選手とジュニア選手の交流をはかるのは効果的だと思います。特にジュニアの選手たちにとってはトップレベルの選手の上達の経験、練習方法、スランプ克服法、プレッシャー克服法などは生きた教材になるでしょう。
●特にコーチたちが従来の選手との個別対応から視野を広げることができるなら日本の個人競技の選手育成が大きく飛躍するものと思います。
●方針の条件とは①目指すものの明確化と方向づけ ②手段の力の入れどころと入れ具合(改善・強化。付加のポイント) ➂期限、費用などの条件づけ ④評価基準(判断基準)の明示などです。
●スポーツだけでなく自分の仕事の方針を考えるときに、必要な条件とその事例として成功した事例を学び参考にすると良い結果を生み出せるでしょう。特にマネージャーになった人は、「方針で人と組織を動かす」のだということを再認識してください。
●夏の終わりに2つの雑感をお届けしました。昨日全国高校野球大会決勝が行われ大阪の桐蔭高校がこの10年間で3度目の優勝を果たしました。2年前の藤浪晋太郎投手のような絶対的なエースが不在の中、チーム力で優勝です。
●1回戦で島根の開成高校と対戦して7対6で辛勝したとき、ピッチャーの福島君を観ていてこれは早々に負けるぞと思ったのですが頑張りましたね。その後もよく打たれましたが、攻撃陣が打ち勝ちました。
●全日本代表には2人の内野手しか選ばれないこのチームの優勝は、監督の指導力と選手たちのチーム力の賜物でしょう。おめでとう大阪桐蔭高校。<完>
- 登録日時
- 2014/08/26(火) 15:57