【2014年12月の今月観たDVD】
ジェームス・スキナー氏の講演『7つの習慣』を観て
■前回、最近は本を読む機会が減ってDVDを愉しんでいると書きました。
殆どアメリカのTVドラマです。(最近は①ブレイキング・バッド ②ハウスオブカード ➂ホームランド ④コバート・アフェアを継続的に観ています。面白くてやめられません‐笑)
●時々勉強もしなくてはとビジネスカレッジコーナーに足を運びます。あまり数はありませんが、今月は2枚のDVDを観ました。そのうちのひとつがジェームス・スキナー氏のPR講演を収録した『7つの習慣』です。
●「7つの習慣」というのは米国のスティーヴン・コヴィー博士が提唱されているもので、その著書は世界中でベストセラーになっているそうです。ジャンルは人間関係に関する自己啓発本でしょう。
●DVDに登場するジェームス・スキナー氏は一時テレビにも顔を出していました。「7つの習慣」の日本のエージェントの1人だそうです。ご本人は貧乏から金持ちになった成功者として登場されているようです。私はいくらか腹の出た体型が気になりました。
●「7つの習慣」に関する本は10年以上前に読みました。研修でアレンジして使ったこともありますが、そんなに深く関わっていません。今回久しぶりに観ていて、最近私が本欄でも取り上げています「目的」と「手段」の関係にも関連するので勉強になったことがあります。それを共有(シェア)したいと思います。
●「7つの習慣」と言えば「効果性の原則」として次の7つが有名です。
①主体性を発揮する ②目的を持って始める ➂重要事項を優先する ④Win-Winを考える ⑤理解しながら理解させる ⑥相乗効果を発揮する ⑦牙を研ぐ。
●この7つが取り上げられることが多く、手段を重視する風潮からか④つめなどは「そんなことは実際には難しい」と批判にさらされることがあります。確かに競争の世界に生きている人にとっては「ありえない」ことかもしれません。
●ですがどのような理論にも万能なものはありません。ましては社会科学の分野は自然界と違って再現性が保証されません。季節は「冬来たりなば春遠からじ」は間違いなく再現されますが、コミュニケーションスキルは使う人の能力や状況や相手関係によってその効果は左右されます。
●この「7つの法則」も社会科学の分野です。コヴィー博士らがアメリカ建国以来、成功者に関する200年分の文献を綿密に調査・分析し、導き出した考え方です。それは個人の生き方、人間関係の在り方の原理原則を示したものです。
●成功者の行動から導き出した原理原則です。未来に対してはこう考え、こうすればうまくいくだろうという仮説の体系です。現実はこれを適用としようとすると個々の事情という環境面も違います。また性格、成熟度といった個人の状態も違います。
●ですから枝葉末節にとらわれず、本質的なことは何かを掴んで個々人が適用していけば良いのです。その本質は「7つの習慣」に書かれている7項目ではなく、ジェームス・スキナーさんが本DVDで語っておられる次のことだと思います。
●200年分の文献を分析していると最初の150年間は『どうあるべきか』が大事と提唱されていた。次の50年間は『何をするか』が大事とされていた。
●何をするかというのはテクニックであった。本来「する」は「ある」に規定されるものである。やり方を変えるには、どうあるのかのあり方を変えねばならないのだがそれは軽視されてきた。と言っておられます。
●テクニックをいくら学んでも「行動は習慣にはならない」と言われます。「あり方」を変えれば行動は変わるのである。あり方そのものが変われば行動は自然に変わるのだとも。
●1つのサイクルが紹介されます。
自分がどうあるかによって何をするのかが決まる。
自分が何をするのかによって
自分が何を得るのかが決まる。
●この考え方は私が提唱する「目的と手段の関係」と同じです。私たちは手段を仕事の対象にしているため、ついつい目的(ねらい)を忘れ、数値目標の追求と手段の実行に追われます。それは職場単位、家庭単位、個人の生き方であっても「どうあるべきか」は深く考えられず、「どうすれば当面うまくいくか」という手段に注力することが多いのです。
●手段を追いかけると「テクニック重視」に陥り、「あの手この手を探す」ようになります。そうするとその時々を上手く乗り切ろうとして、「何を目指しているのか」が忘れられます。
●その結果、上手くいくことはやり続けるが上手くいかないとすぐに止めてしまいます。非常に場当たり的、近視眼的になり、「継続性」がなくなります。継続しないというのは「習慣にならない」ということです。
●興味を持たれた方は、「7つの原理原則」すなわち「7つの習慣」から入るのではなく、「あり方」について書いた、著書7つの習慣の第一部「パラダイムと原則について」を読み返してください。
●インサイドアウト、人格主義と個性主義の違い、ものの見方を変える(パラダイムシフト)の重要性など、本質的なことが書かれています。それらを理解してから「7つの原理・原則」について学んでください。
●「7つの原理原則も」最初の3つが個人の自立を促す習慣であること、残りの3つは人間関係の習慣です。7つ目は自己再生の習慣です。7つを項目的に覚えてもそれぞれの関連性が分かりません。
●個々の要素はバラバラで理解するのではなく、成功へのストーリーとして理解することです。それにはそれぞれが「何をねらい」にして、どう「あるべき」かに向かっているのか、関連性を意識しながら学ぶことをお勧めします。
●「7つの習慣」は多くの人々の支持を得ているのでしょう。書店に行けばコミック本も3冊刊行されています。私はそれらを読んでいませんが、具体的な物語として語られているのだと推測します。どうぞ昨日紹介しました西松屋チェーンの大村社長の読書法を参考に、「読みながら考え、考えながら読んで」ください。
■今朝のネットニュースで元ヤンキースの黒田博樹投手が来シーズン広島カープに復帰するそうです。MLBパドレスの21億円のオファーをけって4億円で広島と契約とのこと。これは来シーズンのプロ野球はさらに盛り上がりそうです。DeNAもヤクルトも補強が強化されているのでセリーグは混戦になりそうです。
愉しみですね。
●明日の競馬「有馬記念」も愉しみです。4強プラス3歳馬2頭とラストインパクトの7頭ボックス21点を100円馬券で買います。当たっても儲からないでしょうが当てたいですね。(笑)控えめな欲望の実現で愉しむことがギャンブルの「良い習慣」です。<完>
- 登録日時
- 2014/12/27(土) 11:29