▲自宅の前の我が家の車にもうっすらと雪が積もりました。雪国の人に比べれば恵まれていますが、今年の正月の寒さは体に堪えます。
【2015年1月の雑感①】
『わがものと思えば軽し傘の雪』
■朝目が覚めて外を見るとうっすら雪化粧です。例年は1月末の大寒の時期か2月上旬に積もるのですが、今年は少し早いようです。それを見ながら表題の言葉が浮かびました。
●この言葉は30代半ばのころ、当時勤めていた会社で「天風会合宿訓練」を行っていました。その時講師の天風会三代目会長の杉山彦一先生の講義の中で紹介され印象深く記憶に残っていました。
●言葉の意味をあらためてネットで検索すると、江戸時代の俳人「宝井其角」の句であるとあります。その意味は『傘に重く積もった雪も、自分のものと思えばその重さが気にならないように、苦労や困難もすべて自分ものになると思えば、少しも苦にならないものだ』ということです。
●客観的に考えればそんなことはないはずですが、人間は自分の主観で物事を受けとめるものです。心の持ちようで同じ現象が違って感じられるという特性に基づく戒めなのでしょうか。
■以下は最近の自分の体験でこの言葉を実感する出来事がありましたので書きます。ですがお前の自慢話かと思われたらご容赦ください。またこの体験を他の方にお勧めするわけではありません。(笑)
●昨年11月の後半でしたか、家内がよんどころない怪我をしまして重いものが持てなくなりました。そこで私が家事を負担することになりました。最近は自宅にいることが多くなったので、重いものの買い物や風呂掃除、洗濯物の取り入れ、家内が留守の時の食事の準備はやっていたのですが、その他はまかせきりでした。
●そこへ部屋の掃除と食事の後片づけ、ご飯を炊くことが加わることになりました。正直、嫌だなという気持ちが強かったのですが、やりはじめてみてすぐに気持ちを切り替えました。どうも怪我の完治が長引きそうなのです。
●そこで「これは自分の役割だ」と決めることにしたのです。そうするといろんな創意工夫をするようになりました。食器の洗い物ではどういう順番に洗えば、片付け易いかなど、おおよその時間設定をして取り組むようにしました。
●ねらいはきれいに洗うことであり、次に洗いやすく効率よく洗うことです。そうすると様々な方法が浮かんできます。「きれいに速く」を念頭に試行錯誤です。1週間ほどで段取りが分かるようになりました。
●副作用は手のひび割れでした。3か所ぐらい割れて痛かったのですが、継続しているうちに割れた箇所が塞がってきました。ハンドクリームを使って手入れをするので私の美しい手は守られました。(笑)
●ご飯を炊くのにも米の洗い方、炊き始めまでの時間、蒸らし方など米の袋に書いてあります。それを試すのが愉しいのですね。
●掃除機も一方通行では目に見えるごみは取れますが、反対側からもかけないと、絨毯の目に見えないごみは取れないのではと往復しています。
●最初は私のやり方に口出ししていた家内も今では黙って任せきりです。自分のやり方とは違っても、やってくれることにメリットを感じたのでしょう。もうすぐ50日になりますが全快をしてもこのまま続きそうです。
●副産物としては「運動不足の解消」にもなります。自分にとってのメリットを考えるからやるのではなく、『創意工夫が愉しい』からやるというのが私の動機です。買い物もスーパーマーケットをお客の目線で評価すること、お買い得品や新製品をハンティングする愉しさを味わっています。
●実感として、嫌だなと思っていたことも自分なりの『愉しみを見出す』とやりがいを感じるものです。家内から感謝の言葉がないとか褒められなくても気になりません。(笑)わが役割と思い、そこに愉しみを見出しているわけですから、人によっては苦になることも心の負担は軽くなるのです。
●多くの主婦の方、働きながら家事をされる女性にとっては当たり前のことでしょうが、長い年月繰り返していると苦になるものでしょう。パートナーが手助けをしてあげることも必要でしょうね。すでにやっておられる方はぜひ愉しんでください。<完>
- 登録日時
- 2015/01/02(金) 12:04