▲近隣のソメイヨシノはすっかり散ってしまい葉桜状態ですが、5年ぶりぐらいに訪れた近隣の公園には八重桜が満開でした。すごく大きくなっているので驚きました。「光陰矢の如し」です。
葉桜を見ながら歌野晶午氏の「葉桜の季節に君を想うこと」という小説を思い出しました。見事に騙されましたが爽快な気分でしたね。
【2015年4月のトピックス①】
商品は進歩するが売り方は変わらないある家電量販店
■近所の家電量販店での体験談です。2月の後半にようやく液晶テレビ2台とブルーレイレコーダーを購入しました。アナログ放送からデジタル放送への切り替えでテレビの買い替えが進んだのが3年前でした。
●ですが私の住む街ではケーブルテレビなので3年間の猶予がありました。当時SONYのVEGAを10年近く使っていました。替え時でしたがまだきれいに映るので購入を延期しました。特にBSはアンテナを設置していたので画質に不満はありません。それにビデオデッキが20年近くなるのに故障知らずで、頑張ってくれていましたから。
●ところが今年3月末でデジタル放送をアナログに変換するケーブルテレビのサービスも終了します。ようやく重い腰を上げて久々に近所の家電量販店を訪れました。この3年間ほどは数回、仕事の関係で携帯電話コーナーを見るだけでした。
●いざ自分がお客になって自分のものを購入しようとすると、ついついテレビコーナーを売場づくりプロの目で見ることになります。商品は「4Kテレビ」「ブルーレイレコーダー」など新しいものが陳列されています。「2Kテレビ」も随分と安く買えます。
●ところが商品選びのための情報が少なすぎてがっかりです。10年前と何ら変わっていません。テレビの必要性は訴求してもらわなくてもいいんですが、機種選びのための「比較の手助け情報」が欲しいわけです。
●単品ごとの機能表ではメーカーの違いがあまりありません。価格表示は「価格は係員にお尋ねください」や「さらに割引いたします」の但し書きが付いています。私はリビングには40型を、家内の部屋には32型を購入することに決めていました。
●ブルーレイは40型テレビと接続し、ビデオデッキ、LDコンパチプレーヤーも接続したいと考えていました。セルフではわからないので販売員に尋ねてみることにしました。
●初めから「4Kテレビ」は対象外です。次回の買い替え時に生きていたら
購入しようと思います。(笑)画質も音質も良くて、多機能でしょうが私には価格が高すぎます。「2Kテレビ」の40型では6万円前後ですが4Kだと価格も4倍近くになります。
●さて「2Kテレビ」ですが販売員はどのメーカーもあまり変わらないというだけです。これでは役に立ちません。今のテレビでは2画面はできない、PINの入力端子は1つしかないなどの共通点がわかったので少し迷いましたが40型はSONYにしました。
●家内はSHARPが希望なので32型はそれで決まり。テレビを見るだけですから十分と判断しました。価格も4万円を少し切っていました。(後日最終処分品3万5千円でチラシに掲載されていました‐残念)
●後日他社のチラシを見ていると、その店だけ「1K」「2K」「4K」という表示をしていました。購入前には知らなかったのですが、「4K」以外は「2K」と思い込んでいましたが違うようです。
●Kとはテレビの画面の横の画素数のことでネット情報では1Kは1080、2Kは1920、4Kは3840とあります。どうやら32型は「1K」だったようです。ですが画面が小さくなれば少ない画素数でも綺麗に見えるように思えます。
●このような情報も店舗でも欲しいところです。ブルーレイレコーダー(以降はブルーレイと表示)はビデオデッキの代わりと思ったのですが、こちらは意外と私の感覚では価格が高く5万円前後が中心の価格帯です。昔は129,800円でビデオデッキを購入したものです。20年近く使った現在も動いている日立のデッキも6万円前後でした。
●それからすれば決して高くはないのですが、数年前にブルーレイが普及し始めたころには3万円台の機種がもっとあったような記憶があったのです。今のわたしには3万円台値ごろでした。
●ですが店舗では最低価格ラインが3万800円、続いて4万、5万、7万、10万と品ぞろえがされていますが、違いが分かりません。カタログを見ても3万強のモノは1番組録画しかできないが他は2から3番組となっていることだけが分かりやすい違いです。
●結局、よく違いがわからないので一番安い3万800円のものを購入しました。3つ合わせても消費税、引き取り料を入れても3台で15万円以内でした。実に安いというのが実感です。これでは販売員の生産性は低いと思わざるを得ませんでした。ま、わたしのようなお客は少ないのかもしれないので決めつけられませんが。
●セッティングについて希望を伝えると販売員は不安そうにして工事見積もりに行かせると言います。商品も一度に揃わないので2回に分けることになりました。その伝票処理やらで、結局来店してから帰るまで2時間近くかかってしまいました。
●その間にコーナー内をチェックしましたが、展示演出は残念な状態(整理整頓が不十分で置いてあるだけ、並べてあるだけ)でした。5年くらい前に大阪梅田のヨドバシカメラを頻繁に訪れていた時はよくできているなと思ったものですが、私の近所の家電量販店は10年以上前にタイプスリップした気がしました。
●配達がされて新しいテレビとブルーレイを使ってみてその製品の進化には驚いています。大画面がとても美しく見えますし、使い勝手も良く大満足です。ブルーレイも良くて、録画はしやすいしレンタルソフトも貸し出し中が少なく借りやすくなりました。
●ソフトはもう購入しないと決めていたのに、「ゴッドファーザーBOXセット」「スターリングラード」「スカーフェイス&カリートの道」「ホームランド2」と立て続けに買ってしまいました。(危険な兆候です‐笑)
●ゴッドファーザーなどDVDボックス、リストレーション版単品につぐ購入です。LDもテレビ版ゴッドファーザーサーガと単品があります。もう見ないかもしれないから処分しなければいけないでしょうね。(笑)
■後日ポイントがたまったのでそれで「双眼鏡」を購入しようと再びその家電量販店を訪れました。ですがそこでもまたがっかりする陳列に出くわしました。選ぶための情報が少ないのです。いろいろ実物を試してみましたが購入に至らず結局、ネットで情報を収集してアマゾンで購入しました。
●ネットでは双眼鏡が方式により2つの分類ができること。用途と価格による性能の違いが説明されていること。アマゾンのページでは使用者の評価、体験情報が見られることなど購入に対する情報発信が優れています。
●ポイントが使えず残念ですが購入の手助けに欠ける売場では買い気が高まりませんでした。品ぞろえの①分類区分とその違い ②主な用途別の勧め ➂主要機能表の見方 ④価格の違いなど初めて購入する方を想定した売場づくりが求められます。
●双眼鏡などめったに買わないものだし、テレビやブルーレイデッキも10年近く使うものです。(人によっては5年くらいかもしれませんが)購買頻度の低い商品の情報発信はコンビニやスーパーとは違います。お客様の商品購入体験が少ないものと多いものでは学習経験に差が出るからです。
●経験の浅いお客様の購入に必要な情報は何か、考えてもらいたいですね。またテレビを売るならブルーレイや外付けハードディスク、簡易ホームシアター用のスピーカー、ヘッドホンなど関連商品がうまく提案訴求されなければなりません。(販売員に尋ねれば教えてくれる人は居るようですが)
●テレビは自己完結型商品ですが、使いようによっては発展型商品になるのです。自己完結型商品の代表格は冷蔵庫や洗濯機ですが、発展型商品はパソコンやテレビです。商品の使われ方の特性を把握して需要を喚起するような売場づくりをしてもらいたいものです。
●提供価値の低い店しかないのは住民にとっては不幸です。商品が優れているために故障でもしない限りお客様は買った店のことは忘れてしまいます。だから店側には問題意識や危機感が生まれないのでしょうね。
●家電量販店のショールーミング化が懸念されています。単品販売に終始していると価格勝負になり現物は量販店で見て、購入はネットでという購買行動の潮流は進んでいきます。お客様が来店したその場で購入決定まで決断するような店づくりが重要な課題でしょう。<完>
- 登録日時
- 2015/04/17(金) 11:06