▲兵庫芸術文化センター管弦楽団の2015‐2016シーズン定期演奏会のパンフレット。テレビの「題名のない音楽会」でもご活躍の佐渡裕芸術監督は50代前半、長身のうえダイエットをされて舞台映えがします。
【2015年4月の雑感➂】
良い指定席の確保に燃える
■30年近く前にゴルフを始めたころ、市営のゴルフ場の予約に公衆電話(公衆電話の方がかかりやすいという説があったのです。)にかじりついてかけまくったことがあります。当時、人気のこのゴルフ場の予約を取るのは至難の技と努力と忍耐が必要でした。
●その後、ゴルフの腕も上達して知人の紹介により会員制ゴルフクラブで悠々とプレーすることができるようになりました。以来市営のゴルフ場を予約することは殆どなくなったのです。
●私がこれまでの人生で最初に電話予約に燃えた日々でした。(笑)
●次は近所の野球場(現在のほっともっと神戸スタジアム)でプロ野球を観戦するときに指定席の争奪をすることがありました。15年くらい前からは京都、阪神の競馬場の指定席確保をネットでするようになります。これらは意外と簡単で数分で良い席を確保できたので燃えることはありませんでした。
●ところがこの5年くらい前から行きだした兵庫県西宮市にある兵庫芸術文化センターのコンサート公演予約や定期演奏会の年間予約の「電話予約」には、再びあの市営ゴルフ場予約のようなエネルギーが必要になったのです。
●最初の3年間くらいは電話予約に頼っていました。ところが午前10時の発売開始に何度かけても「お客さんのおかけになった電話はただいま大変混み合って・・・」という機械音声が繰り返されます。
●携帯電話を使い速攻繰り返しができるようにしますが、平均30分はつながりません。1時間近くになることも多々ありました。それでも最初の2年間は定期演奏会の指定席はまずまずのところを確保できました。
●ところが3年目に大失敗です。開始から1時間半もかかりようやくつながったところ、私にとっては最悪のゾーンの席しかありませんでした。年会費27,000円と決して高くはない公演(9回公演=1回当たり3,000円)ですが、自分の努力が報われない(思うようにならない)と悔しさが出てきます。
●広い心の持ち主ではない私はしばらく悔しさに囚われていました。(笑)
●そこで3年目までの活動を反省し、おおよその要因をつかみ、対策を練りました。私が行きだして3年近くで客数が増えているのが分かります。そして多くの客層が高齢者(団塊の世代がリタイアしていくからだと思います)です。それにご婦人も結構多いのです。
●劇場内の近くでおしゃべりしているご婦人たちも「電話がかかりにくくて大変だわ」という雑談を耳にします。またネット予約をしていなさそうな方も多く見受けられました。
●そうか電話でなくネットで予約すれば良いんだと気づきました。おそらくネット予約の競争相手は競馬場の比ではないはずだ。それまで保守的な私は電話予約に囚われていました。JRAのようなネット予約のガイドブックもなかったのでやり方がわからないというのもありました。
●そこで比較的安い公演(500円のワンコインコンサート)の購入で試してみました。失敗してもダメージの少ない手段を選んだわけです。ところがやっぱり最初は数回失敗しました。
●ネット予約でもすぐにはつながるわけではありません。何度か試みているうちに突然つながるのです。慌てて次の操作に入りますが、席の選択に迷っていると無効になるとか、支払方法の選択で迷うとか複数公演の申し込みで手間取るなど要領が分かるまでに数回の経験が必要でした。
●人間初めてのことは失敗するものです。そういえば新入社員時代、転職した時、コンサルタントになった時、環境に適応するのが苦手な私はよく失敗をしました。新しいことは失敗を重ねて学び、反省をすることでできるようになるものなんですね。(最初から上手にやれる人も沢山おられるので私の言い訳ですが)
●何事も落ち着いて失敗の要因を探し、次の機会に改善すれば良いのです。「実態を掴む」「要因を確認する」「対策を実施する」(知って→掴んで→動かすという問題解決のセオリーを駆使する)という行動で上手くいくコツを見つけることができました。
●それからは昨年、今年とねらったコンサートはほぼ満足できる席を確保できるようになりました。今年は同劇場の開場10周年ということで特別な企画が組まれています。7月のオペラは森麻季さん他のキャストで「椿姫」です。2月の予約にも気合が入りました。とうとう2公演も申し込みました。
●そして4月18日の2015年→16年の定期演奏会の予約には万全の作戦を立てて臨みました。久しぶりに燃えていました。年間9公演が同一席で鑑賞できるのですからはずせません。迷いましたが競争が厳しい土曜日の公演に挑戦しました。なんとなくうまくいく気がしていたのです。結果は開始10分弱でネットはつながり大変良い席を確保できました。(笑)
●今年のこの定期演奏会は売れ行きが良いようで21日(火)に確認すると、土日は2000席の大ホールのうち会員席の残りは約30席(個別販売の席は残されているのでしょうが…)、金曜も残り80席ぐらいです。今年は特別公演(佐渡裕指揮のベートーベン第九)が含まれるので28,800円です。すごいお金が前払いで劇場側に入るんですね。見事なビジネスだと感心しています。
●これであとは来年6月までコンサートやオペラを愉しむだけです。時々個別の公演がありますから、それに申し込むだけなので2月、4月のような申込みに対する緊張感はないでしょう。(笑)そういえば今回の予約が上手く行った後はなぜか気が抜けました。(笑)創意工夫のすえのコツも分かってしまうともう思考停止です。
●やはり充実して生きるということは、『成果が期待される目標を持って、それに向かって創意工夫、努力をすることだ』と改めて気づかされました。そして燃えるとその反動で虚しさを感じるのも生きているひとコマです。次の燃える機会を探さなくてはと思っています。(笑)
●仕事が忙しかった時代に同劇場の前を通りかかって、将来暇になったらここで音楽を愉しみたいと思っていた生活が実現しています。自分の趣味とそれを実現してくれる佐渡裕氏と同時代に生きている幸運に感謝しています。<完>
■4月20日(月)の夜、プロ野球がお休みの日なのでバラエティ番組を観ていたら「しくじり人生SP、大失敗人生から学ぼう」というのをやっていました。4人の各界の著名人が講師でしたが、3人まで見て、「ホリエモン」がダントツに面白く、ためになることを言っていると思いました。
●ところで「ホリエモン」って本名は何というのか思い出しません。苗字は堀江ですが下の名前が出てきません。みなさん覚えておられるでしょうか?
それと数々の教訓を言っていましたが、そのうち正確には記憶していないのですが、「生意気は良いが失礼はいけません」といっていたことが引っかかりました。次回の雑感でこれについて思ったことを述べます。
- 登録日時
- 2015/04/22(水) 11:54