▲ユリアザミの花:花言葉は燃える思い、向上心などが良い意味として使われています。
【2015年8月の雑感②】
私家版しくじり先生<直腸がんになりました>その3:リハビリ開始
■退院をして間もなく3週間です。体力はゆっくりですが回復しつつあるようです。本文を書くことで意識が病気を忘れ体の不快感を和らげてくれました。しかし唯一、排便と排尿が上手くコンロールできず手術の後遺症として残っています。
●体の手術痕は最低限で醜くはありません。かゆみも和らいできました。ですが、排便はコンスタントに出ません。2日に1回たまったころに90分で4回から5回に分けてでます。お腹の中を空にするまでもよおすのです。
●排尿は自覚できないのです。肛門の痛みによって尿がたまってきたなと気づくのです。しかも完全に排尿せず残尿感があります。同時に肛門から液体が出るので便器の前で座ったりたったりしなければなりません。(すわり排尿は余計に出にくいのです。‐笑)
●小さなおむつを買って使っています。これと腹帯が暑さに堪えるのです。終日冷房は避けています。とうとう退院後2週間でおむつと腹帯は止めました。少しは良くなってきたのかもしれません。(その後おむつは再開しました)
●自然の風に触れることや日光浴も必要なので毎朝6時前後に起きて、散歩とラジオ体操をしています。夏休み中の元気な子供たちを見ていると活気をもらえます。最初は15分で止めていましたが、今は30分です。もうすぐ45分、60分へと増やしていきます。
●中村天風先生の『力の誦句』は毎朝の散歩時に声を出さずに唱えています。
心なしか気力が漲る気がしますが、数分で元に戻ります。(笑)
●前回も書きましたが、退院後に団地の掃除の日に近所の方に病気療養の報告をしました。入院に備えて髪の毛を短くしたのと、痩せた顔に驚かれました。みなさんから励まされましたが、そのうちの1人の先輩が1週間後に急逝されました。
●頑張って葬儀に参列させていただいたのですが、命のはかなさに我が身を重ねてしまいました。帰り道にもう一人の一回り上の先輩が、「あと10年生きるつもりで頑張らなければ」と励ましてくださいました。
●今のところ排便、排尿以外に問題はないのですが、この不快感が私の気力を萎えさせます。いかに自分は弱虫なのかを再認識しています。ですが体の中から力が漲るまでは回復と言えません。あせらず療養することだと自分自身に言い聞かせています。
■8月11日(火)に外来で病院に行きました。
主治医の先生に排便・排尿のことを訴えましたが、「よくあることです。人によって差がありますが1年ぐらい様子を見ないと回復度合いはわかりません」と言われました。
●先生にすれば病人であり、手術をしたのだからそれくらいのことは起こり得るという口ぶりです。「そうか、そんなものか、やはり自分の体は自分で面倒を見なければならないのだ」と少し開き直りました。(笑)
●短期には治らないと分かると覚悟が決まりました。夜中にも目が覚めて対応しなければなりませんので、睡眠不足を補う昼寝を習慣化しなければならないと決めました。
■同日より抗がん剤を飲み始めました。1日3回、8時間ごとに飲み、前後1時間はコーヒー、紅茶、ジュースは厳禁で水しか飲めません。朝6時、昼2時、夜10時に設定して飲み始めました。
●順調に飲めていますが、2週間ほどすると副作用が出ることがあるそうです。10種類ぐらいの副作用が考えられるそうで、何が出てくるか、出ないかは飲んでみないと分からないそうです。(飲んで4日目で倦怠感が出てきました。)
●期間は6か月半、28日飲んで1週間の休みを繰り返します。来年2月いっぱいまででしょうか、副作用が出ないことを祈りつつ飲みます。先生から「改善の確率は10%ですから副作用がひどいなら無理をしなくてもよいでしょう」とは言っていただいております。
●私にとっては高額な薬(月に3割負担で8万円程度)なので、少しでも効果があって欲しいと願っています。
●とにかく再発すればまた手術かその他の厳しい治療が待っています。それに死亡の確率は高まるでしょう。なんとしても再発を克服したいと思っています。
●私の人生では40代での阪神淡路大震災、50代での勤務していた会社の民事再生、そして60代で癌に罹るという試練が与えられました。いずれも人生の一大事ばかりです。
●試練とは克服するために与えられるものでしょう。私よりもっと厳しい試練に遭遇されている方もおられると思います。私は弱気にならず生き抜いていきたいと決心・覚悟をしました。
■教訓1:手術には後遺症があることを確認しておくべきでした。患部を切ってしまえばしばらくすると回復すると思っていた私は浅はかでした。後遺症も簡単に治らないことを知れば、これも生き抜くための試練と考えねばなりません。
教訓2;がんは再発する可能性があります。私のようなステージのレベルだとコストパーフォーマンスは悪いですが、抗がん剤治療を選択しなければなりません。費用がかかりますから、最新の保険に見直しておくべきです。
教訓3:病気療養だけの保険で本人が受け取りにした場合、急に死んでしまえば
掛け損になります。(近所のご主人の急逝で知りました)私の場合は死亡時の1時金を重視していたので、今回のような病気、入院・手術・リハリビには効果が少ないのです。
教訓4:経験して分かることが沢山あります。ですが経験した時は手遅れということも多いのです。50歳以上の方は本文を参考にしてご自身の今後の健康について見直すきっかけにしてもらえば幸いです。
■3回にわたって私の病気体験を書いてきました。多くの読者にとっては関係のない出来事なので他山の石にしてください。これからは私のリハリビも兼ねてビジネスパーソンにとって役立つような記事を書いて行きたいと思っています。ひき続きご愛読いただければ嬉しいですね。ではまた。<完>
- 登録日時
- 2015/08/14(金) 10:41