【今月のトピックス】 湊かなえさんの「告白」が本屋大賞に!
■湊かなえさんの「告白」が第6回本屋大賞に選ばれたそうです。昨秋から推薦していた私にとっては嬉しい出来事です。4月7日の朝日新聞で記者の田中京子さんは次のようなインタビュー記事を書いておられました。
■『中学生が起こした殺人事件をめぐり、担任教師、同級生、母親が、すれ違う心の中を明かす小説「告白」が第6回本屋大賞を受賞した。全国にある300余りの書店の店員が「売りたい本」を投票で選んだ。
■「狙ってとれる賞ではないと思う。ありがたいです」おっとりした口調は、心の暗部にどんどん踏み込む作風から想像できない。』―まったく同感です。写真が掲載されていますが、人は見かけによらないなとつくづく思う私です。
■以下略して、湊さんの小説を書く動機をご本人の言葉として「私の日常生活は平和そのもの。だから、その平和が崩れたらどうなるのか追求したかった」とあります。
■しばらくすると発行元の双葉社の広告が掲載されましたが、本屋さんの店員さんの推薦の言葉が列挙されています。キャッチコピーも「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本」2009年本屋大賞受賞!!と魅力的です。
■賞というのは社会心理学では「権威効果」があるといいます。芥川賞や直木賞などは効果絶大ですね。また専門販売員がすすめるという今回の賞も同じような効果があるでしょう。ビジネスでは使える手段です。
■50万部突破とありますが、実売はわかりませんね。思ったほど売れていないというのが実感です。この受賞と推薦で10万部増ぐらいになるのでしょうか?内容は後味が良くないので敬遠する人も多いとお思います。少し早めに文庫本化すれば両方で100万部は可能ではないでしょうか?
■次作の「少女」は手には取りましたが今のところ読む気がしません。篠田節子さんの「仮想儀礼上・下」を読みかけたままですがGWには読んでしまえるでしょう。前半を読んでこれは面白い!と私は思います。あまり本屋さんでは積んでいませんね。山崎豊子さんの新作「運命の人」が売れるんでしょうか? <完>
- 登録日時
- 2009/04/27(月) 16:16