▲10日ぶりに病院から出てきたら周りの景色が紅葉になっていました。この写真は知人からのお見舞いです。秋の深まりを感じつつブラームスの交響曲第4番を聴いています。第4楽章は「シャコンヌ」の形式を用いた変奏曲になっています。変奏曲とはひとつのメロディを少しずつ変化させながら演奏していくことです。興味のある方は試しに視聴してみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=B51na4gPbQU
【2016年11月の雑感①】
入院していました
■11月2日(水)に肺のCT検査を受けに行きました。帰ってしばらくすると睾丸に痛みを覚えました。翌日になっても痛みがひかないので触ってみるとえらく腫れているじゃないですか。祭日だったので翌日の4日(金)に神戸医療センターに出かけました。
●泌尿器科で診ていただいたところ先生が即入院しろと言われました。「いや入院はなんとかなりませんか?」と躊躇すると、「このままではあなた死んでしまいますよ」と脅されました。(笑)
●「安静にしなければならないが自宅では無理です」とのこと。昼前でしたが「即入院しなさい」と強く言われました。「準備も何もしていないので一旦帰らせてください」とお願いしましたが、「まずは入院してそれから帰りなさい」とのことです。
●先生は私が逃げると思われたのでしょうか、強引に入院手続きをして病室に入らされました。1時間半ほどの外出許可をもらい自宅に戻り(徒歩15分くらい)昼食をとってそそくさと入院準備をして家内に車で送ってもらいました。
●即、点滴治療が始まりました。これがこのあと9日間大変苦痛な時間を過ごすことになったのです。点滴は午前8時から約60分、続いて午前10時から午後1時まで約180分、午後2時からまた約60分、午後4時から午後7時まで約180分、そして午後10時から午後11時まで約60分。合計約9時間の点滴です。その間ほぼベッドで横になっていなければならないのです。
●さらに氷嚢を24時間患部に当てておけとの指示です。3日目の日曜日には下痢がはじまりました。お腹は痛くないのですが便意がひっきりなしにおこります。1日8回から9回ありました。
●私はてっきり氷嚢でお腹が冷えたせいではないかと訴えますが、先生はおられないので看護師は我慢して当て続けてくださいというではありませんか。私は防衛策として時々外すなり、パジャマの上から当てるようにしました。
●ようやく4日目の月曜日、先生が出勤されたのでしょう整腸剤が処方されました。それでも下痢はよくなりません。5日目の火曜日にようやく診察室へ呼ばれて診察をうけました。先生曰く「冷えたのではなく抗生物質の点滴が影響した」とのことです。
●60分×3回の点滴が抗生物質、180分×2回の点滴は補薬だそうです。血液検査の結果、内容が良くなっているので6日目からは抗生物質は錠剤に変えて、点滴は補薬のみにするとのことでした。下痢対策でさらに薬が追加されました。
●結局11日の金曜日の夕方まで下痢は治らずじまいでした。睾丸のほうは腫れが収まってきましたがまだしこりが残っています。正式病名は「右急性精巣上体炎」です。
●先生の所見は、「あなたはがんを患って【免疫力が落ちている】ので腸内細菌に感染したのでしょう」とのことでした。血液検査の結果を見ながら、「病院の食事以外に何か間食をしていませんか」と指摘されました。「はい、チョコや飴を食べました」と言うと、「数字に出ています。間食は良くない」とのことです。
●私は「お菓子を食べるのを止めます」と言いました。ですが退院すると減らすことは出来ましたが止めることはできませんでした。(笑)習慣というのは怖いですね。薬物依存もやめられないというのがよくわかります。
●退院をしましたが完全に治ったわけでなく自宅療養です。薬は継続して飲みますし、およそ1か月後には診察があります。直前3日間ほどは飲水と排尿の日記をつけなければならないのです。
●これも自業自得、見えざる力からの警告と受け止めて養生します。腸の方も下痢のおかげできれいに掃除されたと思い納得しています。最近は便が固く、便秘をすることもしばしばだったのです。病院食を観察すると野菜不足に気づきます。修正が必要です。
■入院期間中の11月8日(火)には肺のCT検査の結果が出ました。私にとってはこちらの方が大問題です。8月に検査した時の肺の影が大きくなっていたのです。しかも左右の肺の2カ所に怪しいものがあるそうです。
●外科の主治医の表情を見ていると容易ならざる事態のようです。かなりの確率で直腸がんからの転移が懸念されます。次の一手として神戸先端医療センターを紹介してもらい「PET検査」を行います。11月16日(水)にポートアイランドの同病院にて検査です。
●結果は主治医が「22日(火)か29日(火)のいずれかに聴きに来てください」とおっしゃるので、不思議に思いましたが「早い方が良いですから22日にお願いします」と言いました。
●検査の結果、肺への転移が認められれば、がんが1個の場合は手術、複数個ある時は抗がん剤での治療になるでしょうとの診たてでした。約1年半、自分なりに努力はしてきましたが、転移となれば再び気合を入れて生き抜かなければなりません。
●免疫力を付ける努力を重ねてきたつもりですが、結果が悪ければ要因があるはずです。反省するなら野菜不足と間食にお菓子を食べる習慣が止められなかった事でしょう。ステージ3.5Bのがんはリンパ節に潜んでいたのかもしれません。
●検査結果が判明したならまた本欄でご報告いたします。
■この間私の興味はMLBの野球、アメリカ大統領選挙、侍ジャパンのプロ野球、大相撲九州場所の展望、小説「戦争と人間」を読むことでした。
●MLBはワールドシリーズが第7戦までもつれ、カブスが大熱戦の末インデアンスに勝って、108年ぶりに優勝しましたね。いやあ、第7戦は素晴らしい試合でした。私には野球の醍醐味を味わえた試合でしたね。
●下馬評を覆してドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領に選ばれ、世界は変わるでしょう。トランプは現在70歳、8年間も持つのでしょうかね?
●侍ジャパンの親善試合を4試合見て、大谷翔平選手のスーパースターぶりを再認識したことと、日本の投手陣の弱さが心配ですね。どうする権藤コーチ。
●大相撲九州場所は13日(日)から始まりました。15日間愉しみがあって嬉しいですね。豪栄道関は落ち着いています。稀勢の里とは精神力に違いがあるようです。頑張れ!
●入院中も小説「戦争と人間」を読んでいました。じっくり読むつもりが第一部「運命の序曲」全3巻、第二部「髑髏の舞踏」全5巻中3巻まで読んでしまいました。今月中に5巻まで読んでお休みにする予定です。共感を覚える著述が多く、あらたに付箋を貼っています。いずれ本欄で紹介します。
■NHK大河ドラマ「真田丸」も大詰め迎えています。三谷幸喜さんの脚本もところどころに遊びがあって面白いですね。結果は分かっている戦なのでプロセスをどのように料理するか、脚本家、演出家の腕の見せ所です。
●当時の情勢は徳川有利、戦略は徳川方が定石どおり大軍で攻める、大坂方は籠城という下策、戦術と戦闘力は大坂方に分があるという状況だったのでしょう。それにしても負けるべくして負けた、滅びる運命にあった豊臣家。淀君は3回も落城の憂き目にあう持ってない女性だったんですね。<完>
- 登録日時
- 2016/11/15(火) 09:51