【2017年2月の雑感②】病気診察備忘録
▲成金草の花。今年も我が家の成金草は花をつけはじめました。今回は満開ではないので以前の写真を掲載します。花言葉は『幸運を招く』などです。
ポート留置手術が終わりました。
■2月13日(月):神戸医療センターにて中心静脈カテーテル・ポート留置術(内頚・鎖骨下)というのを行いました。目的は抗がん剤を点滴で注入するため、腕の血管注射では回数が多いためミスが起こる可能性もあるのでそれを防ぎ、安全に点滴ができるようにするためです。また自宅で48時間点滴が必要なため、点滴の袋を首から下げることになるそうです。
●いずれも長期間安全に点滴ができるようにとのことです。手術は病院に到着から終了まで約3時間を要しました。手術時間そのものは1時間ほどでした。部分麻酔なので痛みは和らげられるのですが手術時の医師の会話が聴こえます。
●手術を担当する医師とサポートをする上司と思われる医師の会話がまる聴こえです。「ちょっとずれとる」とか「切るか」とかの上司の声、担当医の「これでいいですかね」などの会話を聴くと少々不安になりました。
●看護師が「痛かったら言ってくださいね」というので少しの痛みでも「痛い」「うっと」とうめき声を挙げました。(笑)その都度反応して修正してくれます。
「麻酔薬を追加しますからね」「はい」すると麻酔注射が痛いのです。
●上司の医師から途中に一回だけ「大丈夫ですよ、順調にいってますから」との声かけがありました。これには安心感が湧きます。しかし一回ですからもう少し声を掛けてくれたらと思いました。
●担当医が一生懸命なのは伺えます。上司に確認しながら進めていました。カテーテルで静脈に入れるのがポイントなのでしょう。それが終わってポートを胸に埋め込む時は強く押し込んで上司から「もう終わったんか、速いな」と言われていました。
●カテーテルは手術の開始と共に胸からではなく首から入れますと言われました。術後このため首に違和感があります。傷跡の保護に防水テープも貼ってあるからでしょう。
●1年半前の直腸がんの手術の時は緊張していたのでしょうね。それとすぐに全身麻酔でしたから殆ど記憶がありません。手術が終わって目が覚めた時は10時間も経過していました。5時間の予定が倍かかったので大変だったんでしょうね。私には術後の苦しさの記憶しか残っていません。
●今回は2度目だし、部分麻酔なので手術室の様子はよく覚えています。看護師さんからは緊張しましたかと尋ねられたのですが「全然」と答えました。「失敗しないで」と心の中で祈ってはいましたが…(笑)。
■麻酔が切れたのか家に帰った頃から手術したところが痛み出しました。首は吊ったようになるし、胸は痛いし気分は悪かったですね。入浴は控えましたので体は冷えたまま、床にはいっても痛みで寝付かれません。うつらうつらで朝を迎えました。
●14日(火)には主治医の診察があるので予約時間の昼頃に病院に行きました。不機嫌な気持ちを押さえて受診したのですが、主治医の先生が体調不良でお休みとのこと。「何だよ」と思いながら代診の先生の診察を受けました。
●先生は患部を診て「大丈夫やな」とひとこと。私は「痛くて眠れませんでした」と訴えました。先生は「そりゃ昨日の今日やから」と言うだけです。それでも「いつまで続くんですか」と食い下がると「痛みは日にち薬やからな」とのたまわれました。(笑)
●不満そうな顔をしたのでしょうね、先生も早く終わりたいのか「それじゃ頓服を出しましょうか」と言われたので「お願いします」で終わりました。「来週入院ですね」「はい20日から4日間と聞いています」それじゃ「手続きをして帰ってください」。そして看護師さんにバトンタッチ。診療室を出て外で説明を受けました。
●今度で3回目ですから要領は分かっています。入院の説明はそこそこに終え、その日の診察は全て終わったのか看護師さんが世間話に応じてくれました。ちょっとうるさい患者だからフォローが必要かと思われたのかもしれませんね。
●およそ30分、言いたいことを言い、看護師さんからの病院情報を聴き出し、今後の治療生活のアドバイスも貰いました。痛みも忘れるくらいでした。彼女の対応は素晴らしいと思いました。相手の思いを聴くだけで満足させるのですからコミュニケーションの基本を心得ておられます。
●時間があったから可能な対応だったのでしょう。待っている患者が多い時にはそうはいかないでしょう。医者は余計なことは言わない。患者の質問にだけは答える。次々と外来の患者をさばくにはやむを得ないのでしょう。看護師は先生の前では余計な口は挟めませんからね。
●参考のため、この手術の費用は5万円弱でした。事前に費用のことは告げられませんでしたので聞いておくべきでした。ちなみにPET検査は3万円弱です。
■入浴は半身浴しかできませんので、肌着のシャツを着たまま捲し上げてごみ袋を加工して上からかぶせます。そうすると浴室でも寒さを和らげますし濡れません。ただ我が家の風呂ではお湯をいっぱいに溜めますのでお尻を衝くことができません。
●腰を浮かして腹筋運動をするような格好で入りました。家人に極力世話を掛けぬよう自力で創意工夫、頑張らねば生き抜けません。これから抗がん剤を注入し始めたなら副作用で今よりは困難が待っているでしょうから。
●夜は鎮痛剤のおかげで眠れるようになりました。夜中に1回から2回は目が覚めるので最初の4時間、5時間が大事です。そこでぐっすり眠ってしまえばあとは浅くてもなんとか凌げるでしょう。
●朝のストレッチとラジオ体操は手術前の様に元気にできなくなりました。やはり胸に埋め込んだポートと首のあたりがチックと痛みます。しばらくは無理をせず下半身の強化に重点を置きます。
■さて来週20日(月)から4日間の入院と点滴治療の開始です。病院はいびきという強敵がいますがそれ以外は楽です。今回は耳栓を購入して対処します。(笑)さあ始まるぞと心の準備はできました。ではまた報告します。<完>
- 登録日時
- 2017/02/16(木) 11:23