【2017年9月の雑感①】病気備忘録
▲彼岸花。10年近く使ったデジカメが壊れてしまいました。コンサルタント時代に私の相棒として全国のショップ写真を撮りまくったものです。残念ですが機械も人間もいつかは壊れます。仕事をしなくなったからカメラもその役目を終えたと思って壊れたのでしょうね。今年の彼岸花は撮れませんでしたが過去のストックから。これも壊れたカメラで撮ったものです。
痺れとだるさは末梢神経障害でした
■前回の病気備忘録から約1か月がたちました。久しぶりに19日(火)に神戸医療センターに行ってきました。ようやく涼しくなってきましたが相変わらず「痺れとだるさ」によって日常生活は快適ではありません。ますます症状がひどくなっている気がします。
●採血のあと1時間ぐらい待ち時間があるので馴染の化学療法室を訪れました。ちょうど顔見知りの看護師Sさんがおられたので現状を訴えると、緩和ケア内科の先生を紹介しましょうかと言ってくれました。この一言とその後の彼女の計らいで私の現状が『末梢神経障害』であることがわかりました。
●主治医の先生は外科医で多忙です。1人1人の患者に時間を取って詳しく説明していただけません。検査の結果による診察と処方箋を伝え、こちらからの質問に答えてくれることで精一杯です。
●先生は私の抗がん剤治療の副作用である「白血球の減少」と「痺れとだるさ」による日常生活の不具合を重視し、抗がん剤の投与を休止しようと判断されたのですが、「痺れとだるさ」への詳しい説明や対処法は伝えていただけなかったと思っています。それが緩和ケア内科の先生との約1時間の面談で現状をよく理解することができました。
●通常の診察だけでなく化学療法室を覗いてみるという判断と行動が良い方向に向かう結果となりました。やはり一歩踏み込む行動は概ね好結果につながるという仕事人生で学んだことが証明されたようです。
■時間の経過を戻します。化学療法室でS看護師から緩和ケア内科医師の紹介を勧められたとき、私は「主治医の先生に相談するわ」と答えました。今回は化学療法室を訪れるのは通常の行為ではありません。同じ病院でも勝手な行動は許されないと思ったからです。
●ところが主治医の先生の診察が始まってしばらくすると、先生の方から看護師からのメモを見ながら緩和ケア内科の紹介と勧めがありました。S看護師が事前にメモを届けてくれていたようです。
●メモには「相当落ち込んでおられるようです」と書いてありました。私は現状を訴えましたが落ち込んではいません。Sさんとは5分ぐらいの面談でしたが聴いてもらうだけで良かったのです。そこは彼女の気働きでしょうか。主治医の気を悪くしないで自分の提案を通す行動をされたのだと思います。
●私もSさんと少し親しくなっていたのは良かったと思います。私の抗がん剤投入治療の時間中に担当をしてくれたことがあり、その時に私が読んでいた小説「島津奔る」を見て「これ私の故郷の話です」と言っていました。そこで私は「君は薩摩おごじょか」と反応したのです。
●それで距離は縮まったと感じました。その後は名前を憶え、何度も名前で声をかけるようにしました。プラス「薩摩おごじょ」を時々加えています。私にとっては自分を覚えてもらうことも大事ですし、人間関係を良くする努力は必要だと考えるからです。
●主治医との診察面談では血液検査の結果は良好、白血球も6500まで回復、腫瘍マーカーの数値も良くなっており大丈夫とのこと。前回、この次にはCT検査の予約を取りましょうと言っておられたのに、CTは11月にしましょうかとおっしゃるので、「先生、前回と違いますよ、10月6日に循環器内科の先生の予約をしていますよ(血栓の状態把握)」と伝えると、10月4日までにCT検査をしましょうということになりました。
●主治医は忙しい、すべての患者のことは覚えてられないのでしょう。ということで次回は10月4日(水)にCT検査を行い、その日に緩和ケア内科の先生の2回目の受診をすることになりました。その後は6日(金)に循環器内科で血栓の状態確認と今後の処方箋をもらいます。
●そして次回の主治医の診察は10月17日(火)です。CT検査と血液検査の診断結果と今後の処方です。癌が進行しておれば末梢神経障害が進むことも辞さずに抗がん剤投与の再開です。もし癌の進行が止まっていれば末梢神経障害の治療が優先され、抗がん剤は休止のままということになるのでしょう。
●癌と天秤に掛けられるほど末梢神経障害はやっかいな副作用です。7月中旬からひどくなってきたのに、先生は10回目の抗がん剤投与でアレルギー反応のじんましんが出たため、抗がん剤の変更に注力されました。それが7月末の入院になり、その結果白血球の減少という副作用が重要課題となりました。
●8月はそのことに関心が行って痺れだるさ対策は抗がん剤の休止にのみになりました。私も不覚にも自分でできる対策に関心を持つことができませんでした。真夏ですから暑くて薄着になるし、寝る時も掛け布団をはねのけてもそのままでした。
●また我が家の習慣では7月末から8月一杯は、風呂はシャワーだけでした。私も例年通りの習慣で湯舟には入っていません。その間に手足のしびれはひどくなりつつも「我慢だ我慢」で過ごしました。
●それが先日の緩和ケア内科の先生の面談で『末梢神経障害』についてお話を伺い、帰ってからネット検索で情報を収集していかに『手足の先を温める』ことが重要だということを認識しました。
●また『神経』についての知識を得て、これが障害を受けると簡単に治らないということも分かりました。神経は新陳代謝を起こさない。医学界でも未知なことが多く、確実な治療法はないということなどが分かりました。
●先生は、神経は抗がん剤の副作用で『馬鹿になったのだ』という表現をされていました。私は自分の旧いパンツのゴムが徐々に緩んだ状態を思い浮かべました。まだ使えるが完全な状態ではない、だからこれ以上進行しないように緩和するしか方法がないようです。
●まだまだ快適な日々には程遠いようです。体を温めながら過ごし、癌が進行しないことを期待するばかりです。自らが招いた病気ですから努力できることは行い、あとは我慢でしょう。我慢も努力ですね。祈りには期待はできないというのが私の考えですから。
■末梢神経障害についてネット検索をしていると分かりやすい資料が見つかりました。興味のある方は写真の上の記号をクリックしてご覧ください。(PDFです)
■ページをめくるのもままならない状態で本を読む時間が減りました。新聞をめくるのも苦戦しています。病気備忘録以外の記事を書こうと模索していますが体験しているのが病気ばかりで読者の役に立つことが閃きません。しばらく猶予をお願いします。ではまた。皆様お元気でお過ごしください。<完>
- 登録日時
- 2017/09/22(金) 14:36