【2018年4月の雑感➂】病気備忘録
▲キスミレの花:花言葉は小さな幸せ、つつましい幸せです。桜が散ったあとは野に咲く花がいろいろ見頃です。私の小さな幸せはご飯を美味しく食べられることです。夜中に目が覚めてすぐに眠れない時、今日は何を食べようかと妄想することで安らかな眠りに入れます。(笑)
25回目の抗がん剤投薬も体調優れず
■先週の17日(火)に25回目の投薬をしました。今までですと19日(木)の抜針による抗がん剤投与の終了から20日(金)の体調不良を経て21日(土)の午後くらいから元の体調に戻るはずでした。ところが今週は今日25日(水)になっても「痺れ」と「下半身のだるさ」が増して気分が良くありません。
●低気圧のせいでしょうか。医師は副作用の痺れは気圧の高低によっても影響を受けますと言っておられました。昨日今日と雨ですからね。
●そんな時、昨日24日に元プロ野球選手の衣笠祥雄さんの訃報を知りました。71歳、死因は上行結腸癌(大腸がん)でした。2014年夏からの闘病とのこと、3年半で亡くなられたようです。そう言えば19日のBSTBSの巨人vsDNA戦で解説をされていましたが声がおかしくて気になったものでした。
●衣笠さんは私より1つ年上ですが団塊の世代です。ついついわが身のことを考えマイナス思考に陥りました。ですがいくつかのニュースをネットの記事で拝見していると、現役時代の成果や人間性に関するエピソードがほとんどです。
今朝の朝日新聞など特別な扱いで特集を組んでいました。素晴らしい方だったのがよくわかります。
●その中でも私の目に留まったのは衣笠さんの食生活についてです。牛肉が大好物で野菜や魚はほとんど食べないとのこと。また無類のワイン好きで最後はドクターストップがかかったほどだそうです。
●これは癌になる確率が高い食生活だと思います。賢明な衣笠さんであってもご自分の食欲には自制心が働かなかったようです。スポーツ選手ですから肉食は避けられませんが、現役を引退したなら改善すべきでしたね。私はともかくまだ癌に罹っていない人はこのことを教訓にしていただきたいものです。
■同時に女優の古村比呂さんのがん闘病の記事がありました。再再発した古村さんは今年から抗がん剤治療を続けられているそうです。ところが副作用で白血球が減ったため治療が休止になったとのことでした。私も昨年夏に抗がん剤の内容をチェンジしたところ痺れの増大と白血球の減少が起こり治療を休止したことがあります。
●古村さんの状況は休止したとしか報じられていません。わたしの場合は注射で回復しました。何を注射したかは忘れましたが。その後しばらくして(2か月ぐらい休んだと思います)再開をしてもう半年になります。
●癌は現状維持で副作用も回復の兆しが無く現状維持というか、私の中では悪化しているように思えます。手のしびれはパソコンを打っていてよく間違えるようになりました。膝から下のしびれは歩行速度の低下とだるさが増しています。
●ポートの廻りにできた血栓は、半年以上も薬を飲んでいるのに小さくはなっていますが完全に消えていません。よって鼻血は毎日微量ですが出ています。良かったことは花粉症がそれほどひどくならなかったことです。看護師さんに尋ねると抗がん剤投薬の中にアレルギーを起こさないような薬が入っているそうです。3月からの2か月で鼻炎薬は4~5回ほどしか飲まなかったですね。
●他にも体調不安では目が見えにくくなったことが気がかりです。特にパソコンの画面の文字が見えにくくなりました。本文を打っていても苦労しています。それと長時間の読書が苦痛になりました。捨てきれない読みたい本が待っているのですが。
■今読みかけているのは先日85歳で亡くなった加藤廣さんの「利休の闇」と応仁の乱の著書で有名になった呉座勇一さんの「陰謀の日本中世史」とピーター・スワンソンさんの「そしてミランダを殺す」の3冊です。早く読んで感想を書きましょうかね。いずれも面白いのですが読んでいてすぐに力尽きます。やっぱり弱っているのでしょうか。
■泣き言を並べていますがそれでも先週の土曜日には重い足を引きずりながら兵庫芸術文化センターの定期演奏会に行ってきました。大坂フィルの常任指揮者を終えた井上道義さんの指揮でヒンデミットの「エロスとプシュケ」「交響曲画家マチス」それにベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」というドイツ音楽の20世紀と19世紀の曲のプログラムでした。
●ヒンデミットの音楽は開始早々寝てしまいました。疲れていたんでしょうね。(笑)私の感性では魅力を感じませんでした。ですがベートーヴェンとなるとお目めパッチリ、冒頭から引き込まれました。もともとベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は私の大のお気に入りの曲のひとつです。
●多情多感なる若き日にこの曲を自作のアナログプレーヤーで聴いて感動したのが始まりです。ヴァイオリニストはヨゼフ・シゲティさんです。50年以上も前の録音です。冒頭の主題から引き込まれます。有名なメンデルスゾーンの協奏曲よりも好きです。
●アナログレコードからCDに替えた時、それまで聴こえていた音が聴こえなくなった経験があります。それほど何度も聴いたものです。生で聴くのは今回が初めてでした。ヴァイオリニストはフランスのオリヴィエ・シャルリエさんです。見事な演奏で大感激でした。オーケストラも指揮の井上さんとコンサートマスターの豊島泰嗣さんに導かれよく頑張りました。大満足です。
●演奏会の始まる前に来シーズンのチケットを27,000円で受け取り、指定席を体験しました。随分後ろで改めてがっかりしながらも、聴くのは音楽だからそんなに音が変わるわけでないと納得させ、演奏家はオペラグラスで観ようと決めました。オペラに行かなくなって埃をかぶっていたオペラグラスがこれから活躍しそうです。どうか来シーズンも全部聴けますように・・・。
■とりとめのないことを書いてきましたが、世の中には私以上に苦しみを抱えながら生きておられる方は沢山おられると思います。昔に比べれば不自由になったとはいえ今日も生きています。先のことは分かりませんがその日が来るまで精一杯生きようと思い直しています。一歩外に出ればもうすぐツツジの花が満開になりそうです。緑の植え込みにショッキングピンク、薄いピンク、白い花々が咲き誇るでしょう。愉しみです。雨は上がりました。<完>
- 登録日時
- 2018/04/25(水) 16:45