【2018年8月の雑感①】
▲ヤマユリの花。百合の花ももう終わりですね。真夏の花を探さねばなりません。ひまわりの花も1週間ぐらいで枯れてしまいます。
8月1日は水の日そこで『水五訓』を見直す
■酷暑お見舞い申し上げます。当方暑さには参っていないのですがやはり抗がん剤の副作用が堪えます。今回は口内炎で下唇が切れて、痛くて食事が満足にできません。同時に味覚障害が進んで食事がまずくなりました。ざるそばを食べてもあのおいしさが味わえません。残念ですねえ。
●さて今回は8月1日が「水の日」だというのを朝の散歩ラジオで知りました。その時浮かんだのが「水五訓」です。黒田如水(黒田官兵衛)の言葉ですが若き日に知って印象に残った言葉です。(手帳に書いて持ち歩いたものです)
●「水五訓」について見直してみたいと思います。まずはネットで検索。
「水五訓」という言葉を聞いたことがありますか?
戦国時代、豊臣秀吉の知恵袋といわれた黒田官兵衛(黒田如水)の教えです。
一.自ら活動して他を動かしむるは水なり
二.常に己の進路を求めて止まざるは水なり
三.障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり
四.自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり
五.洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり
雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)
たる鏡となりたえるも其(その)性を失はざるは水なり
水というものを通して、人間としての生き方を教えてくれる言葉です。
一が伝えたいことは、「率先垂範せよ」ということ。
水は自らが動くことで周りのものを動かし、運んでいきます。人間も、自らは何もしないままで、ああしろ、こうしろと言っても、誰も動くはずがありません。自ら模範を示すことによって周囲を牽引する人になってください。
二が伝えたいことは、「自ら考えて道を拓くことを心がけよ」ということ。
水はどんな環境の中でもその流れを止めることなく動いていきます。何か失敗をした時に、周りのせいにしていませんか?自ら考え、努力することで道を切り拓いていく人になってください。
三が伝えたいことは、「あきらめることからはなにも生まれない」ということ。
順調な水の流れもダムという壁によってさえぎられることもあります。そんな時は、その力を満々と内に蓄えます。蓄積された力があるからこそ、解放された時に巨大なエネルギーを発揮できるからです。困難に直面して、自分の可能性をあきらめてしまってはいけません。苦しい時もじっと耐えて努力を続けていけば、大きな力となってかえってきます。
四が伝えたいことは、「人を追いやることをせずに共に頑張ろう」ということ。
学校や社会にはさまざまな価値観を持つ人が集まっています。感覚、リズム、方法、価値観の合わない人を排除するのではなく、「長所をみつけてそれを生かす」ことをまず考えましょう。川は、脇から濁った水が注がれてきても、「入ってくるな」とか「出ていけ」とは言いません。さまざまな水を一つにまとめ、大きな目的に向かって集約してゆくような、そんな度量を持つ人になってください。
五が伝えたいことは、「常に自然の理(ことわり)にそって物事を考えよ」ということ。
水は温度の変化、器の形によって次々と自らの形を変えます。しかし、その本質は一切変化することがありません。我々人間もまた、変化に対応するのに常に柔軟でなければいけません。与えられた環境の中でいかにして最大の努力を行えるかが大切です。
これから先、色んな困難にぶつかり、迷うことや立ち止まることがあるでしょう。
そのときにはこの「水五訓」を思い出してみてください。
きっと、あなたの道標になってくれることでしょう。【今週の朝礼より】
●この筆者は上手に解説してくれていますね。見事です。私も改めて学ばせていただきました。筆者の一つ一つの言葉を「伝えたいこと」という切り口での解説が秀逸です。これで理解が深まった方も多いのではないでしょうか。
●ところでこういう名言に接した時、中途半端な理解のもとで朝礼や何かの会合で話をされることはおススメできません。名言をネタに上からの目線で説教的に講釈を垂れるの百害あって一利なしと心得ます。うまく日常の身近な出来事にリンクして活用されるなら効果的でしょうが。
●若き日私はこの名言を手帳に書き写し常に携帯をして休み時間とか仕事の合間に読んだものです。特に1と4を愛読し自らの行動の糧にしました。名言は壁に貼って他の人に紹介はしても講釈のネタにはしない方が良いと考えます。
●今改めて「水五訓」を学びトイレか私のデスクの目の前の壁に貼ろうと決めました。これからの心の栄養になるでしょう。
■今壁に貼って毎朝一読しているのは中村天風先生の「甦りの誦句」です。手術の後は「力の誦句」を毎朝唱えて散歩したものですが、今は甦りの誦句が勇気付けになっています。その中の一節「吾はまた日日の仕事に、溢るる熱誠をもって赴く」がお気に入りです。仕事は出来なくなりましたがその心意気で怠惰な生活に陥らないように心がけています。以下誦句を掲載しておきます。
●蘇えりの誦句
われは今、力と勇気と信念とをもって蘇り、
新しい元気をもって、正しい人間としての
本領の発揮と、その本分の実践に向かおう
とするのである。
われはまた、わが日々の仕事に、
溢れる熱誠をもって赴く。
われはまた、悦びと感謝に満たされて
進み行かん。
一切の希望 一切の目的は、厳粛に正しいものをもって標準として定めよう。
そして、常に明るく朗らかに統一道を実践し、
ひたむきに、人の世のために役立つ
自己を完成することに、努力しよう。 黙想。
●天風会修練会での三代目会長の故杉山彦一先生の朝礼での名調子が甦ります。上手かったですね。厳粛で心に染み渡ったものです。最後の「黙想!」で無心に合掌したものです。なつかしいな。(涙)
●今回は名言など言葉でこころに元気を!をお届けしました。 暑い夏を正しい生活で乗り切りましょう。ではまた<完>
- 登録日時
- 2018/08/02(木) 11:04