【2018年12月の雑感⑤】
▲フクシアの花は、枝から花をイヤリングのようにぶら下げて咲かせる低木です。たくさんの種類や品種があり、色合いや花姿も様々。その気品ある姿から、特にヨーロッパで人気があるんですよ。花言葉は、信じた愛』『恋の予感』『交友』『信頼』『暖かい心』『センスの良さ』『上品な趣味』『つつましい愛』『好み』以上ネットから転載です。
家電量販店で気づいたこと<その1>
■抗がん剤の副作用によるネフローゼで入院していた時に、低たんぱくの不味いご飯に辟易した経験から家内にそろそろ炊飯器を買い替えてはどうかと提案しました。およそ10年近く使っていたもので炊いているので、あまりおいしいとは感じなくなっていたからです。
●ようやく重い腰を上げてくれましたが、ブランドはパナソニック(旧ナショナル)製だと主張します。炊飯器はタイガーや象印などの専業メーカーもあるからそれも検討してはどうかと勧めますが、無視されました。(笑)‐秋篠宮殿下は
宮内庁幹部職員に「聞く耳持たず」という痛烈なお言葉を発しておられましたね。
●カタログをもらってきてくれと言うので近くの家電量販店J社に行きました。夏にはエアコンの購入で訪れた店ですが、炊飯器売場は初めてです。目についたのは10万円近くする高級釜が前面で展開されていたことです。
●私の予算は3万円ぐらいですが殆ど見当たりません。それに売場がなんとも分かりにくいのです。ただ価格の高低の順番に「置いてある陳列」にしか見えませんでした。ここで私のコンサルティング時代の感覚が甦り、「何だこれは不親切な売場だな」という思いを抱きました。
●結局はエアコンを購入した販売員を捕まえて、パナソニックの炊飯器の3万、5万、8万の予算帯別に推奨品の価格をカタログに書いてもらい帰りました。後日家内は息子と2人で購入に行きました。私からのアドバイスはパナソニックの売りである「大火力踊り炊き」機能のあるものにした方が良いということだけでした。
●結果はいろいろあったようですが、美味しいご飯を頂けるようになりました。ところが18時間後、24時間後のご飯はあまり旨くないのですね。以前の釜よりはましですが、やはりご飯は炊き立てがどんな釜でも美味しい。(笑)
●そんな経験から昨夜、目が覚めた後あまり眠られず来シーズンのプロ野球のことなどを考え、想定はしていましたが阪神タイガースの「ガルシア投手補強」にやっかいだな、などと思った後に思い出すことがありました。
●それはコンサルティングの仕事をしていた時に私のノウハウの支えになった『販売のストーリー化理論』というものです。以下それをちょっと書き留めておこうと思います。
■そもそも「販売のストーリー化」なるものの考え方ができたのは私の30歳代のころのことです。30代の前半はコンサル会社「ビジネスコンサルタント」の影響で「組織開発」という考え方に強い関心を持ちました。当時はある会社の教育担当でしたので多くの先生方の研修を手掛ける機会に恵まれました。
●当時の社長の御下命で上智大学の篠田雄次郎教授が提唱される「パートナーシャフト経営」の導入・推進の事務局をやっていました。その関連で「小集団活動」の導入・展開も行いました。
●ところが当時の社長の思惑が「労働組合対策」にあるのではないかと感じるようになったのです。私は組合の役員も兼務していました。社長のお話の隅ずみに労使が対立するのではなく共同体思想を持とうという主張を強調されていたからです。
●社長は嫌だったのでしょうね。必死に頑張っておられました。組合には全繊同盟の幹部が助っ人としてついていましたから強力だったと思います。一方、篠田先生は学者ですし、アルコール依存が強かったのでちょっと信用できなかったのを覚えています。(笑)
●小集団活動の関係で東京の大会に出張させられたことがありました。わたしはそこで事例発表された日本鋼管の方に質問しました。「小集団活動はインフォーマル組織で行うべきだとおっしゃるが、組織を活性化するには本丸のフォーマル組織にメスを入れなければならなのではないか」と尋ねましたが明快な答えはいただけませんでした。
●私の頭の中にはメーカーと小売業では仕事の仕方や組織の在り方には違いがあるのではという疑問が芽生えていました。そこでビジネスコンサルタントが提唱する「組織開発」なるものに興味を持ったのです。そのねらいは既存のフォーマル組織の活性化でした。
●33歳の時に同社が主催する他流試合「ODSL合宿」7日間に自費(約30万円)で参加しました。そのことは数年前の当欄にも書いていると思います。そこでの活躍が認められ同社のコンサルタントにスカウトされました。ですが教育センター長であり家も購入し、長男が生まれたところなので断りました。(惜しかったかもしれませんね‐笑)
●少し自信を付けた私は組織開発なるもので自社の活性化を図ろうとしましたが上手くいきませんでした。研修は実施しても実際の組織の開発には切り込んでいけなかったですね。その後も故伊桜淑親が提唱されていた「仕事研究集団」の導入を画策しました。
●これの方は良いところまで導入できましたが、実務課題の設定という壁にぶつかりました。各売り場の課題設定に格差があったのと(効果性という面で)追跡が甘くなったのです。それよりも組織的に活動できなかったのが私の致命傷だと反省しています。(一部門では組織風土は変えられません)
●その後は30代後半から日本マーケティングセンター(現船井総合研究所)の支援で「戦略的全員経営」という大掛かりなプロジェクトを推進することになったのです。これは前社長から息子さんへのバトンタッチを機会に新しい戦略と仕組みを導入しようというものでした。(これは組織的に動きました)
●これも相当なエネルギーを使いましたが、結局前社長の反発と既存組織の反対勢力の抵抗で一部のシステム以外は頓挫しました。戦略的には『プロセス戦略のアプローチ』で、従業員の創意工夫を啓発して質の高いマーケティング、マーチャンダイジングを実現しようというものでした。
●その間にコジマデンキやヤマダ電機、ケーズデンキ、ヨドバシカメラ、ビックカメラなど関東勢が『分析的な戦略アプローチ』で「販管費の低減による低価格販売」「小商圏でも大型店舗による品ぞろえの充実」「ロードサイトの駐車場付き店舗」など時流に適した手段を創出して凌駕してきました。
●全従業員の衆知を結集して対応しようとする戦略的全員経営は当社では敗北したわけです。人材の定着率が良いわりに販売生産性が低く、販管費の高騰で安く売れない経営体質はお客様への競争力の低下を招きました。
●こうやって振り返ると私自身の動きも未熟で反省することが多いですね。必死に一所懸命やっても成果につながらなければ意味がありません。その後私は40歳にして営業部門に転出することになりました。
●その15年後に私が勤めていた会社は民事再生法を受ける事態になるのです。その時ある同僚から「この事態を招いたのは鶴崎さんも戦犯の一人ですね」と言われたことが思い出されます。その人はずっと私の言動に腹が立っていたのでしょうね。
●全否定はできません。自分で経営していたわけではないのですが、その都度都度に的確な判断と実践ができたかといえば怪しいものです。結果的には会社の金を無駄遣いして自分の能力開発にだけ貢献したようにしか思えません。
●今回病気になった時に病床で過去を懺悔しました。申し訳ないと思う方々の顔が浮かびお詫びもしました。覆水盆に返らずと言いますがあらためて反省とお詫びをいたします。
●どうも話が当初の目論見とは違う方向に発展してしまいました。ご容赦ください。なぜ私が『販売のストーリー化理論」を自分のものにしたかという話は40歳からの営業部門での仕事及びコンサルタントの仕事から築いていったものです。次回、<その2>以降で詳細を書きます。<完>
■今日12月25日(火)はクリスマスですね。家内がパン教室でクリスマスバージョンのパンを作ってきたので美味しくいただいています。下の息子が競馬の有馬記念で儲けてアンテノールのクリスマスケーキを買ってきてくれました。流石に美味しかったですね。でも高いなあ。(笑)
●今日は今年最後の抗がん剤の投薬日です。少しマイナス思考になっています。尿にたんぱくが降りていなければフルで抗がん剤を投入します。アバスチン+イリノテカンです。過去には激しい下痢に見舞われ、白血球も大幅に減った経験がありますから。今度はどんな副作用が起こるのか不安ですね。
●ですが「乗り越えられない試練は無い」と信じ、立ち向かう気持ちはあります。
マイナス思考は30%、プラス思考70%で行こうと自分に勇気づけています。
まもなく出かけます。ではまた。
- 登録日時
- 2018/12/25(火) 10:05