【2019年11月の雑感②】病気備忘録
▲引き続き知人からのコスモスの花。島倉さんの「人生いろいろ」の歌詞の中に『薔薇もコスモスも』という一節があります。最近私が出かけた薔薇園とコスモスの丘の花が出てきて、偶然とはいえ何か不思議な縁を感じました。
現状維持でひとまず安心
■11月11日午前11時、神戸医療センターで定期診察を受けてきました。先週にはCT検査をしているのでその結果も知らされます。令和元年ですから1が7つも並んだ日時の診察になりました。今日に限って待たされることが無く予約どおり午前11時からの診察でした。偶然でしょうから意味はありませんが、先生とも笑顔がでる話題になりました。
●診察結果も深刻なものではなく、現状維持だったからでしょう。腫瘍は右の物が若干大きくなったかなと思われるものでしたが、左の二つには変化がありません。飲む抗がん剤「ロンサーフ」が効いているのでしょうねということで今回はひと安心でした。
●白血球も4,300に増えており回復しました。腫瘍マーカーの数値も問題ありませんでした。そこで引き続き「ロンサーフ」を飲むことになりました。これから2週間ほどは副作用もあって少ししんどくなるかもしれません。覚悟はできていることなのでできるだけ事務的に飲むことにしています。
●ただ体が痒くてたまりませんと伝えると、保湿剤とは別に痒み止めのクリームを処方してくれました。昨夜、風呂上がりに塗って寝ると効果はてきめんでした。これで不快感は多少無くなるでしょう。
●下血の方もその後は起こりません。処方してもらった薬を飲んでいると毎朝スムーズに排泄があります。少し食べ過ぎると夜にもう一回が日常になりました。便が柔らかいので肛門が切れることはありません。「酸化マグネシウム」はよく効きます。こちらも安心でしょう。
●平均生存月数9か月は来年2月です。そこは突破しようと思っています。そのためには「寒さ対策」が重要だと思っています。軽い運動で体を動かしながら、暖かいものを飲み、食べる、着るものにも注意を払い、睡眠時は暖かくする、を心がけています。冬用のパジャマも買い替えで買ってきました。準備力は大事ですね。映画「八甲田山」で緒方拳さんが演じた村山伍長の新聞紙を体に巻くという寒さ対策を思い起こしました。三匹の子豚という童話も教訓になりますね。
■プロ野球も最後のプレミア12を愉しんでいます。一発勝負は大変です。巨人の選手は山口俊、田口、坂本、丸、小林と5人出ていますがいずれも活躍出来ていません。あまり頼りにしない方が良いでしょう。(笑)他チームの選手が頑張っています。日本は優勝を目指していますが韓国が強敵でしょう。メキシコもなかなか強いですね。(昨日13日にはメキシコに勝ちました)ともあれ今週いっぱい楽しめそうです。
●ですが午後7時の試合開始のため入浴時間の午後9時にはまだ6回か7回です。ペナントレースと違うので思い切って風呂に入ります。出てきたら丁度最終回あたりなので結果を見てから就寝です。寝床ではあまり野球のことは考えなくて済みます。野球はやはりペナント争いが一番ですね。
●大相撲九州場所が始まりました。昨日2日目は関脇以上の上位陣が全て負けてしまい大荒れです。それだけ小結、前頭上位陣の力が上がってきているからでしょう。今場所も12勝3敗くらいが優勝ラインになるでしょうね。それにしても力士の怪我が多いのは何とかしないといけません。
●土俵の高さや周辺の素材の改善など力士保護の対策が必要でしょう。大相撲がガチンコ勝負になってから力士も最後まで全力投球です。昔と随分と違うような気がします。ぜひ対策をしてもらいたいですね。(その後、栃の心、若隆景も休場しました)
●それでも毎日夕方になれば大川栄策の「男の火花」を聴いてからテレビ桟敷で相撲を愉しみます。午後4時半からの90分ですが至福のひと時です。それに九州場所は観客席の桟敷付近に毎年、毎日着物美人が映ります。毎日着物を替えられるのでそれも楽しみにしています。(笑)‐来年も観られるだろうかなとふと思いますが。
■11月9日(土)にBS-TBSで「涙の熱唱と波乱の人生 島倉千代子」という
番組が放映されていました。特に見たい番組もなかったので漫然と見ていたのですがついつい惹きこまれてしまいました。そしてこれまであまり印象に残らなかった島倉千代子さんという歌手を見直しました。
●歌謡曲ファンの私としては島倉さんを知らないわけはありません。昔から歌番組ではよく拝見していましたが、特に印象に残ることはありませんでした。しかしこの番組で彼女の波乱の人生と歌を改めて聴くとすっかりファンになっていました。
●16歳で「この世の花」でデビュー。作曲家万城目正氏から「君は歌が下手だね」という言葉にショックを受け、そこから歌詞に思いを込めて歌うという方法で成長していったいきさつが語られました。
●そういえば島倉千代子さんは可憐で線が細い歌声でしたが、言葉が明瞭で歌詞もセリフもきっちり伝わってきた人でした。そして歌に心が込められており、聴くものに何かしら伝わるものがありましたね。
●あらためて「東京だよおっかさん」を聴くと、堀内孝雄じゃないですが私も胸にジンとくるものがあります。堀内さんは自分のお母さんのことを話して涙ぐんでおられました。私は自分のことより、先の戦争に行かれて亡くなられた方々の無念さを思うと目がしらが熱くなりました。
●全部で25曲を歌われたそうですが、私が驚いたのは「無法松の一生、度胸千両入り」のビデオです。村田英雄さんの男歌の名曲を最近の女性歌手が歌うのを良しとしない私には「ん」という気持ちで見ていました。
●ところが大川栄策の太鼓をバックに歌う島倉さんの歌は見事でした。声量十分、言葉は明瞭、歌は上手い。透明感はあるがか弱く聴こえるかと思っていたのが大間違いでした。見事に裏切られました。某女性歌手のようなあざとさは無く腹にずしりと来ながらも軽快で明るい無法松でした。
●「愛のさざ波」は島倉さんが離婚直後に出されたヒット曲だと知りました。実は私がサラリーマン時代に勤めていた大型家電量販店に島倉さんが来店され朝礼の場で歌われたのを思い出しました。遠くから眺めていましたが綺麗な方だというのと美しい歌声を覚えています。彼女は30歳過ぎだったので当然でしょうが。
●島倉さんは歌手としては大スターだったようですが、人が良いのか知人に騙され多額の借金を抱えられたようです。それも克服されるのですが、親しかった小柳ルミ子さんがずいぶん気をもまれたようです。その小柳さんのススメで和服の歌謡曲歌手から、洋服の衣装で私が知らない曲をヒットさせておられました。思い切った挑戦もされていたのですね。
●そして40代では日本レコード大賞の最優秀歌唱賞を受賞され非常に喜んでおられました。万城目正先生に「君は歌が下手だね」と言われてからおよそ30年後にこの賞を受けられ、感激されている様子を見ていて嬉しくなりました。トラウマになっていたのでしょうね。
●最後に病気との戦いが語られました。55歳で乳がんという試練が訪れました。ここでも彼女は「がん撲滅のため、手のひらの会」を結成し、自分の病気の克服と共に広く社会的な貢献活動をされます。堀内孝雄、前川清、鳥羽一郎さんなどが協力されていました。
●その後も歌手として活躍しながら車椅子の寄贈など社会貢献活動を続けられます。そういうことをされる芸能人の方は他にもおられますが、島倉さんの困難を克服しながら人のために役立とうという姿勢には感服させられます。
●そんな島倉さんは平成25年11月8日に肝臓がんのために75歳で永眠されます。まだまだと言えばそうですが、16歳のデビューからおよそ60年間、波乱万丈の人生を全うされたと思うとあらためてご冥福を祈る気持ちになりました。
●録画はしていなかったので思い出しながらの感想なのであやふやなところがあるかもしれません。ですが書き留めておきたいと思わずにはおれない内容でした。CDも1枚も持っていませんのでTSUTAYAで借りてダビングしようと思っています。素晴らしい人生でした島倉千代子さん。<合掌>
■抗がん剤「ロンサーフ」を飲み始めて3日目、少し体がだるく、食欲が減退気味になってきました。体の痒みは塗り薬のおかげで緩和されていますが、食欲はなんとかして食べられるように工夫しなければなりません。今日(14日)は家内が出かけていますので食事は自炊です。昼は「ぞうすい」をつくります。夜は「冷凍のスパゲティ、ペペロンチーノ」か「うどん」ですね。簡単な工夫ですが意欲が湧いてきます。(笑)<完>
- 登録日時
- 2019/11/14(木) 10:59