【2019年12月今月の提案①】体験から学んだ私のマネジメント論 第6回
▲今月は11月に撮影した過行く秋の身近な風景シリーズにします。最初は先月末に訪れた須磨離宮公園から須磨寺で撮影した紅葉です。上が離宮公園、下は須磨寺。
PLANの基本と対話は「5W2H」を駆使する
■初めにこれから書くマネジメント論を次のフレームワークを念頭に書きます。
①言葉の意味(定義らしきもの) ②目的や理由 ➂具体的な手段・方法
④実例 ⑤注意点、今後の課題等。
●5W2Hというのはご存知のキーワードだと思います。今回はこれについて私見を述べたいと思います。まず「5W2H」とは何か、その意味を具体的に見ていきましょう。
●5Wとは
1、WHY :なぜ
2、WHAT: 何を
3、WHO: 誰が、誰に
4、WHEN: いつ
5、WHEARE: どこで
●2Hとは
6、HOW:いかにして
7、HOW MUCH:どれくらいの費用で
という言葉の頭文字をとったものです。
●主にPLAN(計画)を立てる時の基本要素となるものです。仕事の世界でも長く基本知識として生き残っています。
●まずWHY(なぜ)から。これは目的をあきらかにすることです。なぜこの計画を行うのかという目的(理由)が明示されないと後の手段に一貫性が生まれません。ゆえに効果的な手段(実行計画)が立てられないことになります。
●次にWHAT(何を)です。目的が明確にされれば【何をもってその目的を達成するのか】という手段が必要です。何をとは小売業の場合は商品(品揃え)であり売場づくり、あるいはネット販売、それに販売スタッフの数と能力、広告宣伝、物流システムなどがあげられます。
●WHO(誰が、誰に)対象となる顧客像を明らかにします。腰痛、肩こり、ひざ痛で困っている人たち、いつまでも健康でありたいと願う人たち、夜ぐっすり眠れない人たち、結婚、出産、子育て、受験生、新築引っ越し、等々をする人など役に立ちたい対象を明らかにしない手段開発はありえませんからね。
●WHEN(いつ)とは。タイミングや期間をあらわします。寒くなって来ればスーパーマーケットの品ぞろえは変化します。暖かい食事が優先され、冷たいものは後退しますね。これはタイミングを考えてのものです。人員配置の量についてもタイミングが必要です。期間はあらゆる計画において期限が重要です。いつまでもダラダラやる計画はありえません。
●WHEARE(どこで)、場所やチャネルです。売場ならどの場所でというレイアウトと陳列が重要です。チャネルとは販売チャネルはどこを重視するかということです。メーカーでは小売業の店舗販売か自社で、通販でダイレクト販売をするかなどが検討されます。「フジッコの○○は通販専用です」などとTV広告で見ることがあります。
●次に2Hを見てみましょう。
HOW(いかにして):目的、目標達成のための【手段・方法】です。これが計画では重要なポイントになります。前の5Wは手段を考える上での前提になります。とくにWHY、WHAT、WHOは手段を考える前提条件でしょう。WHENやWHEAREは手段を具体化する時に必要になります。
●HOWを沢山有することは知恵を出すのに有効です。経験を積み重ねるとはHOWを蓄積することでもあります。したがって計画と実績の差異分析を記録で残すことは重要です。私は何十年も携帯メモとノートを残しました。凡人の私が仕事をそこそこ出来たのもそのおかげだと思っています。
●近年それらを処分するのに大変でした。未だに捨てきれない資料もあります。特にパソコンとHDDにはコンサルタント業のHOW TOが蓄積されています。玉石混合ですがまだ捨てきれずにいます。(笑)
●HOW MUCHは他の方のテキストでは省略されていることが多いようです。
特に営業計画などでは必要ですが、コミュニケーション(対話)では掲示されていません。次回の対話編でご確認ください。
●ですが営業計画などでは必須です。お金と時間は計画には欠かせません。時間
(WHEN)はあるのに費用が不在なのはおかしいですね。最近「決算忠臣蔵」という映画が話題になっています。私はまだ見ていませんが文庫本を読みつつあります。赤穂事件をお金の面からとらえた面白い内容です。
●あの討ち入りにはどれだけ費用がかかったのか、それをやりくりする人たちの奮闘も描かれています。人情だけでなく金繰りの難しさから描かれたこの事件は、何事にもお金が付いて回るということをあらためて気づかせてくれます。
■HOW(手段・方法)でも一つ重要な観点があります。それは成果=手段の量×質ということです。1つ1つの手段の質とは強度(インパクト)です。量は回数(頻度)と1回当たりの投入量です。
●サラリーマン時代に私は店長として営業企画部門にアドバイスをしました。年間の販促計画を強度によって競馬のG1、G2、G3のように分類せよと。そしてチラシの頻度と投入量も決めよと。資料を捨てる時になつかしい計画表が出てきて見ながら果たして効果があったのか、アイデア倒れだったのか思い出せませんでした。(笑)
●ですが成果は手段の質×量で成果が左右されるというのは正しいと思います。
<続く>
■5W2Hはコミュニケーション(対話)における質問の構成要素にも使われます。詳細は次回に。
●寒さが日に日に増しています。風邪をひかぬように要注意です。皆様も気を付けてください。健康であることが何よりですから。ではまた。<完>
- 登録日時
- 2019/12/08(日) 10:20