【2019年12月今月の提案②】体験から学んだ私のマネジメント論 第7回
▲上段が須磨寺の銀杏の木、下段は離宮公園の10月櫻と紅葉の対比の構図です。10月櫻は珍しいんですが写真で見ると美しくないですね。近隣の樹々からは落葉が激しくなっています。もう冬はそこまでやってきているようです。
対話で駆使する5W2Hの効用
■初めにこれから書くマネジメント論を次のフレームワークを念頭に書きます。
①言葉の意味(定義らしきもの) ②目的や理由 ➂具体的な手段・方法
④実例 ⑤注意点、今後の課題等。
■前回は5W2Hについて計画段階での活用について述べました。それ以外にもコミュニケーション(対話)における質問の構成要素にも使われます。今回はそれを見ていきましょう。まず最近入手した識者のメルマガから事例として転載させていただきます。
最初は弁護士の谷原誠先生のものから。
■弁護士の谷原誠です。
誰でも、うまくいかないことの一つや二つ、あるものです。
仕事で言えば、
「どうしても、部長がOKしてくれない」
「予算の問題をクリアできない」
など、日常的に障害が発生するでしょう。
そんな時、
「部長がOKさえしてくれたら、うまくいくのに」
「予算さえつけば、成功間違いないはずなのに」
などと自分以外の要因にうまくいかない原因を見つけようとします。
そんな時は、5W1Hを思い出してみましょう。
5W1Hとは、
WHO(だれ)
WHE(いつ)
WHERE(どこ)
WHAT(なに)
WHY(なぜ)
HOW(どのように)
です。
これらを使って障害を乗り越える質問を自分にしてみるのです。
「誰から頼めば、部長はOKしてくれるだろうか?」
「どのタイミングなら、いつの時期なら、OKが出そうか?」
「どこの部署と協力すれば、どこを直せば、OKが出るだろうか?」
「何をなくせば、何をプラスすれば、何をクリアすれば、OKが出るだろうか?」
「どうすれば、うまくいくように感じてもらえるだろうか?どうすれば説得できるだろうか?」
などのように、5W1Hを駆使して、自分への質問を作りだし、解決策を考えていくのです。
結局、何を考えるかは、自分にどのように質問するか、にかかっています。
うまくいかないときに、「部長はなぜこんなにわからず屋なのか?」などという質問をしても、解決策は、何一つ考え出すことはできません。
障害が立ちはだかった時には、それを「乗り越えることができる」という前提に立ち、5W1Hで自分に質問を開始しましょう。
そうすれば、5W1Hの向こう側に、新しい扉を開くことができるのではないか、と思います。
●良いですね。谷原先生。次はコーチングスクールからのメルマガです。
■前回の【コーチングスキル編】では、質問スキルである
「水平質問」「垂直質問」ついてお話しました。
●垂直質問とは物事を掘り下げる時に使います。水平質問は多角的な視点に広げる時に使います。(これも参考になります‐筆者)
今回は「垂直質問」で使用されることの多い「5W1H」について、
さらに詳しく考察を加えてみたいと思います。
そもそも質問スキルには、「クライアントの中にあるものを引き出す」
ことを目的として、クライアントの頭の曖昧なものを明確にし、
具体的にしていくという効果があります。
その手法のひとつとして用いられるのが、チャンクダウン
「5W1H(Why,What,When,Where,Who,How)」になるのですが、
これを用途に応じてさらに細分化できることをご存知でしたか?
具体的にお話しますと・・・
(1)クライアントの思考を明確・具体的にする
・When(いつ?)
・Where(どこで?)
・Who(誰が?)
(2)クライアントの可能性や選択肢を広げる
・Why?(なぜ?)
・What?(何を?)
・How?(どのように?)
いかがでしょうか?
このように分けてみると、仕事や日常生活の中で、
「5W1H」をより効果的に活用できると思いませんか?
■いかがでしょうか。専門家たちの事例は説得力がありますね。これは社会心
理学の【権威効果】を活用したものです。私たちは権威ある機関や人の発言を信じ込む習性があります。それを紹介することを兼ねて使わせていただきました。どうでしょう皆さんは信じますか?それは使ってみれば分かるでしょう。
●5W2Hはコミュニケーションにおいても有効活用されています。特に対話において『質問をする』時の切り口に有効です。引用の事例ではHow Muchは駆使されていませんね。ですがビジネス対話では「費用はいくら、どれくらいかかるだろうか、ご予算は」と尋ねることは多々あります。
●谷原先生の事例では「どれくらいの費用までは認められるだろうか」とか「コスト対費用の効果はどれくらいだろうか」と自分に問えば良いでしょう。
●コーチングスクールの事例では(1)のクライアントの思考を明確・具体的にするに使えるでしょう。「どれくらいの費用がかかるのか」というのは重要な問いですからね。
●尚、コミュニケーションについては2012年11月に本欄で3回に亘り自論を展開しています。興味のある方はご笑覧ください。そのころの本欄は冒頭に写真を入れていませんね。なんかとっつきにくいし読みにくいですね。冒頭の写真は興味を惹きつけるという効果があると改めて思いました。いかがですか?
■次回はフーテンの寅さんの会話の事例を使ったケーススタディを載せます。これは私が企業の研修で使っていたものです。今月末には「帰ってきた寅さん」が上映されるようです。楽しみですね。それはそうと先月にテレビ放送された「少年寅次郎」は良かったですね。寅さんの少年時代を描いたドラマでした。井上真央さんの育ての親は良かったですね。上手い!寅さんの女性好きは生みの両親の血と育ての親、車光子への思慕から生じたものでしょうか。しかし、よくもああ渥美さんに似た子役を見つけてきたものです。幼少期と少年期の2人とも素晴らしかった。満足です。
■今日は12月14日(土)赤穂浪士の討ち入りの日ですね。赤穂では義士祭が行われているはずです。今年も俳優の高橋英樹さんが内蔵助として行列に参加されるのかな。ですが当時の大石は40代半ばのはずです。70歳半ばの英樹さんってのもいかがなものかと思っています。(笑)
●それに旧暦の12月14日というのは新暦では1月後半のはずです。たしか大寒のころだと思います。これは寒さを狙った大石らの考え抜かれた作戦かと思っていました。ところが決算忠臣蔵という本では当初は浅野内匠頭の命日である3月14日に討ち入ろうとしていたが、持ち金が底をついたのでやむを得ず早まったとありなるほどと思ったりしています。(笑)<完>
- 登録日時
- 2019/12/14(土) 10:41