【2020年3月の雑感④】病気備忘録
▲豆桜。近隣の桜はまだ3分咲きぐらいか、花曇りと花冷えのためスカッとしませんね。コロナウイルスの恐怖で先が見えません。私の命もコロナウイルス禍も先が見えないので不安になりがちです。こういう時には「希望」が必要です。身近で愉しくなる希望を見出しましょう!
読書感想文と3月の生活態度評価
■今日3月30日(月)に神戸医療センターの定期診察に行ってきました。病院は心なしか患者さんの数が少なく感じました。それでも私の診察は午前9時前に入って、血液採取が終わってから2時間後の午前11時でした。診察は10分ほどですから疲れましたね。
●現在の主治医の先生は来月から神戸大学付属病院に転勤されますので今日が最後の診察でした。昨年4月からでしたからちょうど1年診ていただきました。今回の結果はCT検査の画像では癌が1ミリから2ミリ大きくなっていました。2か月での変化です。先生は今すぐにどうこうということは無いとのことです。
●「オリンピックが1年以上延期になりましたがそこまで生きられますかね?」と尋ねたんですが、答えは「・・・・・」でした。そして「すでに抗がん剤の治療を初めて3年ですから、通常のフォローは越えていますから…」。要はいつ駄目になってもしかたがないという事のようです。
●「後は鶴崎さんの生命力、免疫力によりますね」ということで話は終わりました。あとは後任の先生が同席されていましたので挨拶をして帰りました。白血球も好中球も規定の数値以内なので大丈夫とのこと。ま、いつもこれから2週間の休薬期間中に白血球は減るのが私のパターンですから、次回の血液検査で判明します。
●しばらくは生物を控え気味にして、細菌に感染しないように注意します。食事はしっかり愉しみたいと思います。手洗い、うがいはコロナ対策もあってしっかりできています。皆様もコロナ対策は十分に行ってください。
■では前回の残りの読書感想文から。
●『キーワードで読む「三国志」』井波律子著(潮出版社)文庫本
中国文学者の井波先生の三国志の解説本です。「人」「戦」「社会」の大分類ごとに「人」なら猛将・名将・美女・宦官など、「戦」なら兵糧・名馬・火攻め・軍師など、「社会」では手紙・天文観察・名医・遺言などの小分類ごとのキーワードを上げてそれごとに解説をするという辞書のような本です。テレビドラマ「三国志」を見ながら手元に置いて思いついたら読みました。良い手引きになりました。三国志ファンには必携でしょう。
●『鬼と人と 信長と光秀』 堺屋太一著(朝日文庫版)上・下2巻
大河ドラマ「麒麟がくる」を見始めたので再読ですが新しく購入して読みました。これは実に面白い!おススメです。
●この小説の特徴は文庫版の序文に書かれている。『この小説「鬼と人と」は、織田信長と明智光秀との二人が、同じ事件、同じ光景を互いに独白するという形式になっている。こんな世界にも珍しい形式をとること自体、小説を書くものにとっては大変な冒険である。だが、それ以外に織田信長という「日本史の奇観」を描き切ることは難しい、と私は考えている。史書として、小説として、また改革と組織の手引書として、読者諸賢の御批判を賜りたい。』
●信長と光秀は上司と部下であったがめったに一緒に行動することはありませんでした。ところが天正十年、武田勝頼を討つために信濃甲斐路に同行することになり、その数か月の間に寝食を共にしての出来事を通じて2人の独白が繰り返されます。それは天正十年3月14日から6月13日の3か月間の出来事です。ですが内容の多くはこれまでの出来事が回想で語られます。
●日本史史上、希有な存在であった織田信長を日本的な常識人であった明智光秀に批判させることでスリリングな展開となっています。勿論、堺屋先生は信長を「鬼」、光秀を「人」という比喩で互いの違いを浮き彫りにされています。私は改革と組織の手引書としての側面を重視して読みました。もう一度言いますが素晴らしい!の一言です。
●『明智左馬之助の恋』加藤廣著(文春文庫版)上・下2巻
この本は加藤先生の三部作、「信長の棺」「秀吉の枷」に続く本能寺の変に対する先生の仮説を検証したものです。肝は『本能寺には抜け穴があって、隣の南蛮寺までつながっていた』という説を証明しようというものです。
●本書ではそのことが明智側の視点から描かれています。特徴は光秀本人の述懐ではなく、娘婿の左馬之助(秀満)の視点で語られることです。光秀の言動を客観的な視線で語っています。
●加藤先生は公家の近衛前久の存在を重視されています。抜け穴の件も、公家陰謀説も異論が百出しており一つの仮説として知るのみです。また肝心の左馬之助の恋も光秀の幼馴染で出戻り娘、綸との悲恋物語も中途半端な気がします。(心情の描写に共感できるものが少ないので)
●私が感心したのは先生が描写される蘊蓄の数々です。サラリーマンとコンサルタントの経験を生かした組織人の心情描写は秀逸です。なるほど、あるあるなどの感想を持つ蘊蓄や箴言の数々は参考になりますね。
●『ブルーマーダー』誉田哲也著(光文社刊)
女刑事、姫川玲子シリーズの1作です。ストロベリーナイトで有名なったシリーズはほとんど読みました。テレビドラマにも2回なりましたし、映画も制作されています。
●私は1回目のテレビドラマの姫川玲子を演じた竹内結子さんにぞっこんでした。顔だけでなく声が良い。しかも武田鉄矢さん演じるガンテツこと勝俣健作の存在が素晴らしかった。本作にも出てきます。
●今回読んだ「ブルーマーダー」は、結末以外は素晴らしい。導入から展開部まで爽快な気分になるし面白い。その割に結末が物足りなかった。ですから人には勧めません。あとこのシリーズでは「ルージュ」光文社文庫版が本棚に残っています。それを最後に姫川玲子さんとはお別れですね。(笑)
●『一橋桐子(76)の犯罪日記』原田ひ香著 徳間書店のPR誌「読楽」
2月号から始まった連載小説です。まだ2回で4月10日発売の4月号から読まれても十分面白いと思います。本屋さんに行けば無料でもらえるはずです。
●副題が「人に迷惑をかけず生きる方法」 主人公の一橋桐子さんは未婚で一人暮らし。両親の介護も終え孤独死を覚悟していた矢先、高校時代の友人トモと3年間一緒に住む。ところがトモが亡くなってしまい、途方に暮れ、刑務所での生活を考える。そこでスーパーでイチゴ大福の万引きをして捕まるのですが、さてこの後どうなるのやら。興味深い設定と導入部です。愉しみです。
●『狂犬の眼』柚月裕子著(角川文庫版)
前作「孤狼の血」の続編です。今読んでいる途中ですが実に面白い。柚月さんは映画「仁義なき戦い」「県警と組織暴力」に触発され本作を含め3部作を書き上げられました。最新作は「暴虎の牙」です。3月27日に発売ですから本作を読んだら購入します。文庫本になるのはおおよそ2年後ですから待てません。(生きていないかもしれませんから)
●柚月さんの小説は情景も状態も心理も描写が緻密なので簡単に読み進めません。ビジネス書を読んでいるようなスピードになりますので時間がかかります。「孤狼の血」は映画になりましたから本作の主人公も松坂桃李さんです。晶子役の真木よう子さんも浮かんできます。対象となる魅力的なやくざは役者で言えば菅原文太さんではないでしょうか?今回は誰が演じるか楽しみです。
●とにかく息子を送った後、喫茶店で小一時間読書をするのが愉しみです。まだまだ未読の本が本棚にありますが、ついつい新刊本も買ってしまいます。もうこれ以上は買わないと決めながらいけません。私に残された時間はもうあまりないのですから。(笑)
■2020年3月の生活態度評価
●健康管理
3月は抗がん剤の副作用もなく不愉快な日は少なかったですね。ただ足の痺れが歩く力を奪っています。老化のせいかもしれませんが・・・。
①食事:今回も食欲減退はなくてよく食べることが出来ました。通じも順調です。食材も前月の続き「さあにぎやかにいただく」を心がけています。よく噛んで食べることもできました。間食もほどほどにしましたから95点にします。
②運動:週5日、朝晩の息子の通勤サポートをしました。朝は帰りにお茶を飲んで、スーパーで買い物もして平均3時間動きます。夕方は減りました。総じて良い運動になっています。しかも楽しくやっているので効果も高いでしょう。おまけで100点。
➂睡眠:よく眠れました。毎日午後10時半には床についてほぼすぐに眠れます。夜途中トイレに2回ぐらい行きます。まだまだ湯たんぽが必要ですね。朝は午前6時起床、7時15分出発ですが目覚めも良くて寝過ごすことはありません。これは90点かな。
④ストレス:たまらないように注意はしています。家内の小言も減りました。テレビや読書で毎日愉しんでいます。コロナウイル騒動は気になりますね。そこで90点。
⑤行った行動:息子の通勤サポートを愉しくやれました。そして家事手伝いは変わらず順調に行いました。ブログの執筆が減りました。なぜか意欲が減退気味です。そこで得点は90点。
以上5項目を20%ずつ配分で計算すると総合は93点になります。前月と同じですね。よくやれていると思います。
●晩御飯は毎日美味しくいただきました。少しメニューの内容が変わってきたようです。魚の比率が上がってきました。嬉しいですね。
あと千回の晩飯は通算441回で441/1000で44%の進捗です。<完>
- 登録日時
- 2020/03/31(火) 15:02