【2020年11月の雑感➂】
▲咲き始めたさざんかの花。近所の樹々には赤い蕾が膨らんでいます。まもなく咲き誇るのでしょう。しかしよく見るとピンクのものや白い花が咲いています。数は少ないのですが美しいです。近所の紅葉は急速に終わりを迎えています。冷たい北風に枯れ葉が舞い散っています。秋は終わりつつあります。
大相撲もプロ野球も終わった
■今日は11月23日(月)勤労感謝の日の祭日です。昨日は良い夫婦の日で今日は働く人々への感謝の日ですね。それぞれに良い一日にしてください。私は相変わらずスポーツ観戦三昧です。ですが今日は中休み。本稿を書いています。
●まず大相撲11月場所。地元兵庫県出身の大関貴景勝の優勝で万々歳です。(笑)
よくやりました。おめでとうございます。千秋楽の照の富士との2番は見ごたえがありました。本割では貴景勝が花道から顔が紅潮し控えでは汗が出まくっていました。気合の入り過ぎか緊張感でしょうか。競走馬でもパドックでの入れ込みは危険信号です。(馬と比べては失礼ですが)
●2年ぶりの優勝ですから無理もありません。勝つとすれば一気押しですが、相手の照の富士は落ち着いた表情です。嫌な予感がしていましたがやはり立ち合いからの押しは不発、土俵上でにらみ合いの後右を差され、そのあとは密着され左上手も取られました。あげくには土俵にたたきつけられました。
●照の富士の見事な相撲でした。これで優勝決定戦へ。力の入った私の体の力も抜けて、これで貴景勝もガス抜きが出来て今度は勝つだろうという予感がしました。取組後、貴景勝は脳を働かせず無心で臨んだと言っています。決定戦は見事な立ち合いでした。頭から当たって腕を伸ばして押す、そしてまた頭で当たる、腕を伸ばすで、一気に土俵外へ押し出しました。
●素晴らしい押し相撲でしたね。見事です。押し出した後の貴景勝の万感の思いが伝わる表情にグッときました。本人は涙をこらえているようでした。優勝インタビューで「大関に上がってから良いことが無かった」という正直な気持ち、怪我に悩まされましたからね。「小学生の時から横綱に成りたいと思ってやってきた」という告白も志の高さ、目的意識を持った人の強さがにじみ出ていました。
●周りの人々への感謝の気持ち、気遣いも発信できる24歳の若者です。すでに大関、横綱の資質を発揮しています。素晴らしい精神力、体力、そして押し相撲という技術、心技体が整いつつあります。唯一押し一辺倒の技術に横綱は無理という声も多く見られます。ですが貴景勝関ならこの壁を破ってくれそうな気がしています。来場所の綱取りが楽しみです。
●決定戦で負けましたが照の富士関も立派な成績です。13勝2敗。彼も最初から元の位置(大関)に戻りたいので小結の今場所から3場所が重要ですと言う決意を表明していました。3場所で33勝の目標を定めていたのです。彼も故障との戦いから序二段まで落ちて這い上がってきました。
●それだけでも立派な根性ですが、それにとどまることなくまず大関に戻るという決心覚悟が際立っています。しかも相撲が上手になり今場所は技能賞に輝きました。立ち合いから左上手を取り、右は差して腕を返す、後は怪力で寄り切る、投げ飛ばす、つり出すなど万全の取り口です。来場所も2けた勝利をめざして頑張ってもらいたいですね。
■プロ野球は日本シリーズですが、2戦を終わってソフトバンクの強さにギブアップです。(笑)エース菅野で負けて半分あきらめ、2戦目に今村投手を起用して相手を舐めているのかと思いました。原監督はシーズン中の戦いでは褒められていましたが、対ソフトバンク戦は正攻法では無理なのに奇襲作戦をしませんでした。
●まず投手力が違いすぎます。再三述べているように野球は投手力が7割です。そこが弱いまま今シーズンは乗り切りました。ですが菅野以外めぼしい投手が居ないままでは無理です。左のエースが不在なのを今村でカバーしようという無策。結果論ですが第一戦に負けを覚悟の今村か戸郷、第二戦菅野という奇襲作戦は考えられなかったのか、とにかく相手のエース千賀投手は打てません。
●これからも和田投手やバンデンハーク投手が出てきます。4連敗だけはして欲しくないのですがあり得ます。(笑)ここまであまりにも無残な結果にテレビ応援も止めました。幸い午後9時には風呂に入らなければならないし、昼間の相撲観戦からの連続で疲れました。(笑)昨日なんかは午後7時までで諦めて、大河ドラマ「麒麟がくる」を観ました。
●韓国の時代劇の重厚さに比べると大河ドラマとは言え薄っぺらく感じます。こればっかりは主観の問題ですから同調は求めませんが、見ごたえがないんですね。光秀にとってはこれからが苦難の道が続くのに残りは10回を切っているようで、どのように描かれるのかわが巨人軍と同じで早くも期待薄です。(苦笑)
■相撲と野球が終わると残るは競馬のみ。ギャンブルの方はなかなか勝てませんが、魅力のあるレースが続き満足です。来週はいよいよジャパンカップ。名牝アーモンドアイ号の引退レース。そこに牡馬牝馬の三冠馬、コントレイル号、デアリングタクト号、それに昨年の優秀馬サートゥルナーリア号が参戦します。馬券はこの4頭のボックスに決めています。
●ひいきのコントレイルの参戦には不満ですが私にはどうしようもすることが出来ないので愉しみます。馬は喋ることが出来ませんので人間が観察力で判断するしかありません。馬第一主義が求められますが高額賞金が人間の判断を狂わせます。間違いのないことを祈るしかありません。
■本来ならば今日は病院で定期診察のはずですが祭日のため1週先になりました。抗がん剤は休薬中だと体は楽です。食欲も変わりませんので愉しめます。ただおそらく白血球(好中球)は最低だと思われますので生ものは避けなければなりません。細菌感染が怖いですから。
●喉の不調は続いています。咳が時々続き、痰が出ます。肺に転移した癌の影響かどうかは分かりませんが、主治医の先生はそのせいかもしれませんとは仰っています。あまり気にせずなるようになると思って過ごしています。
●先日来、虫歯の治療で歯医者にかかろうとしていますが、先生が神戸医療センターの主治医の先生に確認事項があると手紙を託されました。2年ぐらい前の治療の時に前の主治医の先生からいくつか条件を付けられていた記録があるので歯科医の先生は気にされています。
●確認は取れたのですが、今度は歯科医の治療が来年1月13日まで予約が取れないとのこと。一応欠けて穴が開いたところは詰めてくれましたが、治療の開始はそんな先です。不満ですが仕方がありません。これもイラつかず待ちます。それだけはやっているクリニックなんでしょうから。(苦笑)
■土曜日のテレビ、BS-TBSの関口宏さんと保坂正康さんの近現代史紙芝居に触発され、五味川純平氏の「戦争と人間」全18巻に挑んでいますが、4部作の第2部「髑髏の舞踏」全5巻の3巻まで読み終わりました。第1部「運命の序曲」全3巻と合わせて全体の三分の一まで進みました。テレビは昭和7年まで進んでいるようですが、本では昭和9年に差し掛かっています。
●満州国の皇帝に溥儀が着任する時期です。本作は昭和史の大方の戦争と政治の事件が描かれます。そこに架空の人物たちの人間ドラマが展開されていくのです。主人公の伍代俊介も18歳になったようです。
●五味川さんの分身と思われる伍代俊介です。本作は私が17歳から35歳の18年間かけて全18巻が書かれました。私の青春時代をともに歩いた一作です。今は倒産した三一書房の新書版で読み、そして1冊3,500円もした愛蔵版で読み、最後は光文社文庫版9巻(2巻で1冊)で読んだものです。
●今人生の最後の時を迎え、最後の読書を愛蔵本と文庫本で読んでいます。左翼文学と言われていますが、それもふまえて冷静に読んでいます。私の両親は満州からの引揚者、私は母親の腹の中で引き上げてきました。大連から海を渡ってきたようです。先日もBS3の「世界街歩き」で大連の街を観ました。今では美しい街並みです。両親はどこに住んでいたのか知りませんが、懐かしい気がしました。
●長男には伍代俊介から名前を取って「俊介」と命名しました。次男は友人の標耕平の耕平にしようと思っていましたが、彼がインパール作戦に従軍し、河で死んでしまうのを読んで止めました。
●本作は五味川さんの好色な一面が発揮され、同じ男としてあるあるが満載です。俊介が年上の人妻狩野温子に恋する様は共感しにくいのですが、髑髏の舞踏第4巻の冒頭で日満連絡船の中で出会う斯波発子との運命は同世代だっただけに共感した覚えがあります。彼女は物語の最後まで出てきます。
●本作について語りだすと長くなるのでまたの機会に。(笑)それでも今回は長くなりました。みなさま風邪などひかれぬようにそして、新型コロナウイルスに罹らぬようご注意ください。<完>
- 登録日時
- 2020/11/23(月) 13:02