▲知人からいただいた「世界の石段シリーズ」の写真です。これはインドだそうです。私は一番インパクトを受けました。アテンション(注目)効果が抜群です。
【2013年7月の提案②】
ビジネスパーソンの能力五角形で最強の自分を創る!<前篇>
■約1年前に「能力地図づくり」というコラムを何回か書きました。昨年6月から12月にかけて数本書いています。ビジネスパーソンの能力開発の領域を明らかにしようという試みです。興味のある方はバックナンバーをご参照ください。
●先日、漫画「ドラゴン桜」の原作者である三田紀房さんの著書を古本屋で見かけ立ち読みしました。その中には学校で習う教科と社会人で必要な能力が五角形で対比されていたのです。
●それは次のようなものでした。
①国語→読解力、コミュニケーション能力
②算数→ロジカルシンキング
③理科→仮説、検証力
④社会→ネットワーク能力
⑤英語→クソ度胸
●上手いですね。特に英語の「クソ度胸」なんていうのは私のお気に入りです。これらの詳しい中身は読んでいないのでわかりません。ですがこのメモだけでなんとなく内容が想像できますね。
●実はこれを立ち読みしていて「ビジネスパーソンの能力の五角形」が閃きました。これをヒントに自分なりの能力要素を体系化しようと考えたのです。なぜ五角形なのかというと、これも以前にどこかで五角形は最強の形だというのを読んだ記憶があったからです。
●例えばアメリカ国防省の建物は五角形であるとか、函館の五稜郭は五角形であるというのがその事例のようです。それなら五角形で表現すれば「最強の自分づくり」には最適ではないかという思いつきなんです。
●そこで出来上がった『ビジネスパーソンの能力五角形』を例によってアップしておきますので上記の記号をクリックしてご覧ください。一般社員用と管理職用の2つに分けています。おそらくこの2つの立場では必要な能力、求められる能力が違ってくると思われるからです。
●まず両方共に中央には「資質」を置いています。あらゆる能力は先天的に持っている資質の影響を受けるという考え方です。ここでは強みを活かそうと提唱するおなじみの「ストレング・スファインダー」を採用しています。
●私の経験ではストレングス・ファインダー以外にも当社も関わっている交流分析(TA)や株式会社ビジネスコンサルタントが権利を持つ「LIFO」などをこの位置に置いても良いかと思います。
●TAは当社のHPでもご覧になれますが、LIFOは一般的には「4つの人生ゲームLIFO式人間学」スチュアート・アトキンス著 春秋社(2003年刊)で概要を知ることができます。
●ストレングス・ファインダーについては当欄で2010年5月に本の紹介をしています。バックナンバーをご参照ください。今年春には「ストレングス・リーダーシップ」という新刊が発売されました。こちらの方が読みやすいという感想をもっています。この本の紹介は後日、別の形で行います。
●さて五角形の図表について5つの能力に分類した個々のねらい(目的)と概要を述べておきます。
●両方に共通するのが「資質」以外には、「精神的な姿勢」と「体力」、「思考力」です。それ以外は多少変えています。「対人スキル」は「リーダーシップ&マネジメント」、「知識」は「影響力」です。思考力も管理者向けには「戦略的」という言葉を追加しています。
●まず①「精神的な姿勢」については当欄でも昨年から今年にかけて何度か取り上げています。こころはマインド(知性)、ハート(感情)、スピリット(精神)という区分けができます。
●とりわけスピリット(精神)は生きていく上でも、働く上でも重要な役割を果たします。人としていかに生きるか、働くかという「意志」と「意思」を決めるからです。これを確立していくために「自問自答」するなり、他の人に学ぶということを行います。
●これがあやふやだと「環境に流される」ということになります。自分のこころの姿勢を確立する、そのためには①主体性を発揮する、 ②常に現状に満足しないで進歩向上をめざす、 そして③自分以外の人と協調しながら自他の利益を追求するという、「言うは易し、行うは難し」に挑戦することが必要なのです。
●私の参考書は「7つの習慣」(スティーブン・R・コヴィー著)と「最高の自分」を創る法(平野耕一郎著)です。他には30代のころに自らも6年間、アシスタントトレーナーを務めた天風会の中村天風先生の教えの影響を受けています。(当社代表の池田光の数冊の著書が入門書として最適です。)
●②「体力」です。ビジネス書などではこの分野が語られることはあまりありません。相撲の世界では昔から「心・技・体」という言葉もあります。これらが三位一体で能力が開発されなければ大関、横綱にはなれないのです。
●ビジネスの世界では「心・頭・技」が重視されていて「体」は各人にお任せというのが多いのではないでしょうか?ですが実際には「体力」は非常に重要なのです。しかも体力は精神的な姿勢と関連性が深いのです。
●体力が仕事に影響する能力は「耐久力」「集中力」「スピード」だと思います。
ビジネスパーソン人生は約40年です。まずは病気をしないで元気に働く耐久力がないとはじまりません。これを創るのは「食事」「睡眠」「運動」でしょう。
●「集中力」と「スピード」は経験と練習だと思います。集中力には「目標意識」がポイントと思います。今日やることを3つから5つに絞り、時間を配分して行うことで磨かれます。それをやりきることがこころの充実につながります。
●スピードはまず「意識」すること。1時間でここまでと決めたらそれに挑戦して55分を目指すことです。あとは方法の工夫です。これを楽しまないとスピードはあがりません。休憩は必ず10分程度必要です。
●もうひとつビジネスパーソンにとって考慮すべきは「ストレス耐性」です。これが最大の課題でしょう。天風先生は人間のこころと体は神経系統でつながっていると教えてくれました。その教えは「心身統一法」として学ぶことができます。
●片方が病めばもう片方も病んでしまうのが人間です。実際私も阪神淡路大震災のあと、その後対応の最中に十二指腸潰瘍を患いました。幸い通院と薬で治りましたが、いまでも跡が残っているようです。
●天風先生の教えを学んでいたおかげで、私は「あるこだわりを捨て、新たな希望を見出しました」。こころの持ち方を変えることと薬のおかげで快方に向かったのです。「希望を持つ」ことはストレス耐性の一番の力です。
●もともと我慢強く、辛抱強いところがあるので(それを自覚する数多くの経験をしていました)その影響もあったと思います。ストレス解消には好きな運動も効果的でしょう。なぜなら「我を忘れて没頭できる」からです。
●希望(ある目標)を持って夢中になれるものがあればストレスは減少されると思います。酒やギャンブル、異性には溺れてはいかんでしょう。愉しんでこそ「こころが前向きになる」というものです。(「愉」という字は心が前向きになると構成されています)。
●またまた長くなりましたので残りは後編でといたします。8月に書きます。
●三谷幸喜さんの小説「清須会議」が文庫本になって幻冬舎から発売されました。早速読みましたがこれが「実に面白い」。11月に映画化されるそうですが、新聞広告に配役が出ているのでその方々をイメージして読むとこれまた愉しい。
ストレス解消請け合いです。<完>
- 登録日時
- 2013/07/30(火) 10:55